自慢の堅守を見せた宮原中が5位 大会を通して守備で手ごたえ/2023さいたま市冬季大会

 

 

狙いとしてきた堅守がハマり“ウノゼロ”勝利。5位決定戦では宮原中が1-0で植竹中を下した。

「相手の10番(角啓汰)はすごく能力が高い。そこをどう抑えるかというのが、今日の勝敗かなと思っていた。常に10番にフリーにさせないことということを重視してやってきた」と北角宗義コーチ。宮原は県南トレセンにも選ばれる相手の要警戒FWに対し、仕事をさせなかった。

長身のMF武圭悟(2年)主将を中心にしっかりとチェックしつつ、最後の部分では濱崎周哉と大谷獅朗(ともに2年)のCBコンビが強さを発揮。チャレンジ&カバーを徹底して封じ込んだ。

攻撃の部分では右SHの10番、神田真生(2年)が果敢な仕掛けでチームに前向きのエネルギーを生んでいた。すると後半8分、後方からの縦パスに抜け出したFW白石卓巳(2年)がそのままスピードに乗ってサイドを抉り、最後はトーキック気味に決めて、これが決勝弾となった。

植竹は注目10番のFW角啓汰が中盤からさすがの推進力でボールを運びチャンスメイクを試みる場面もあったが、相手の囲い込みも早く、なかなか決定的な仕事をすることができなかった。

宮原は今大会、準々決勝こそ、新人戦覇者の尾間木中に4失点したものの、それ以外は予選から通じてすべてクリーンシートを達成。チャレンジ&カバーやボールホルダーへの挟み込み、球際で負けないなどを徹底し「守備は自信持って0点で抑えられるというぐらい鍛えてきた」(北角コーチ)。濱崎も「尾間木戦以外はうまく抑えられたかなという手ごたえは感じている」と語る。

守備面では手ごたえを得た一方で、攻撃面では課題も見えた。チームは昨年12月から後ろからパスを繋いでビルドアップして攻める形にトライ中。今大会でもできていた部分もあったが、尾間木や植竹といった県大会でも上位に絡むチームに対してなかなか繋げなかったこともあり、キャプテンの武は「今後は強いチームにもできるように練習していく必要がある」と振り返った。

攻撃の核として期待される神田は「今大会でドリブルからのシュートというのは自信がついた」としつつ、「尾間木はすごいシュートをみんな枠に飛ばしてくる。もっとシュートのクオリティーを上げないと」と話す。今大会で得た収穫と課題に取り組み、夏の学総本番で上位進出を目指す。

石黒登(取材・文)

試合結果

植竹 0-1 宮原
0(前半)0
0(後半)1