川口&腰原、強力2トップがパワーを発揮! 前半で5点を取った尾間木中が準々決勝を勝利

令和4年度新人体育大会・準々決勝(10日)。さいたま尾間木中は5-2で川口西中を下した。

尾間木は前半3分、DF矢口大翔(2年)のCKから双子の弟であるMF矢口友翔(2年)が決めて先制。6分、FW腰原煌樹(2年)が右サイドから豪快な一発をゴールネットに突き刺し、リードを広げる。12分には主将のMF加藤大瑚(2年)が抜け出しゲット。さらに29分、30分とともに腰原のアシストから10番MF川口寛人(2年)が決めて前半だけで5得点とした。

髙橋淳監督は「入りのところからエネルギーを持ってというのを、今回のチームではずっと言い続けていた」と明かす。近年は勝負所で苦しんで勝った後、次の試合でガス欠になる状況もあった。「得点がギリギリになれば、怪我もある。そういうものが積み重なって、うまくいかなかったなというのも反省点ではあるので、スタートから行けるようにという感じでやってきた」という。

勝てば準決勝とのダブルヘッダーだったこともあり、後半はメンバーを入れ替える中で追加点は生まれなかったが、前半のリードを生かし切り5-2で勝利。指揮官は「気持ちを作れたので、スタートのところから良い入りできたなというところ。最後2点取られちゃいましたけれども、いろんな選手に経験を積ませることができたというのもよかったなと思います」と振り返った。

まだまだ成長過程ではあるものの、「自分の個性がある子たちがもう結構いる」という今年は「仲良く、激しくやるような子たちの集まり」。尾間木がモットーにする個で剥がせるという部分はもちろんベースにしつつ、そこにパワフルさやスピードという部分も加えたスタイルを目指す。

この試合では昨年の代から出場する川口&腰原の2トップが大きな存在感。中学デビューの腰原は支部予選も含めて今大会初出場だった中、持ち前の身体能力の高さを生かし、中学生離れした弾丸シュートで会場を沸かせ、川口は得意のワンタッチゴールを含む2得点と結果を残した。

「(2トップの存在は)やっぱり大きい。身体やスピードのある1個上の体格差のところでも、頑張っていた子たちなので、こういうゲームになると目立つかなと。あそこに頼ってだけのサッカーにはしたくないんですけども、いざという時に頼れちゃうので、今日は効いたかなと思う」

川口西は後半、前半FWを務めていた主将の平林琉海(2年)を本職のCBに、横田純一監督も「楽しみにしている」と話す1年生の外岡恵悟をFWに移すなどいくつかのポジション変更をすると、攻める回数を増やした。15分、10番MF浅田奏汰(2年)を起点にエリア左を抉った外岡が決め1点を返し、31分には浅田のシュートをGKが弾いたこぼれを途中出場のMF唐川甚弥(2年)が詰めて3点差まで縮めたが、前半の5失点が響き、ベスト8での敗退となった。

石黒登(取材・文)

試合結果

川口西 2-5 さいたま尾間木
0(前半)5
2(後半)0