立ち上がりに固さも、昌平が上原、長、津久井のゴールで3発発進! 緊張感も取れ2回戦へ

令和4年度全国高校総体(インターハイ)男子サッカー競技が24日に徳島県で開幕。埼玉県代表の昌平は奈良の生駒と対戦し、3-0で勝利した。25日の2回戦は星稜(石川)と対戦する。

4年ぶりの夏の全国に臨む昌平はいつも通り4-2-3-1の布陣。GK上林真斗(3年)、4バックは左から武村圭悟(3年)、石川穂高(2年)、津久井佳祐(3年)主将、上原悠都(1年)、ダブルボランチは土谷飛雅(3年)、佐藤海空斗(3年)、2列目は左MFに篠田翼(3年)、右MFに荒井悠汰(3年)が入り、トップ下は長準喜(3年)、FWは小田晄平(2年)が入った。

立ち上がりは固さも見られた昌平だが、土谷が正確なロングフィードでリズムを作っていく。前半11分、土谷の配球を篠田が収め、右足で狙ったシュートは相手GKの好守に防がれたが、今年の昌平にはこれがある。そこで得た右CKから混戦となったところを上原が決めて先制した。

さらに前半18分には連動した動きから篠田のミドルシュートがクロスバーを強襲。また、FC東京内定の荒井も持ち味の馬力のあるドリブル突破や力強いボールキープで攻撃を牽引していた。

後半1分には長が目の覚める弾丸ミドルで決めて追加点。15分には土谷の左CKから津久井主将が「練習していた通りだった」というヘディングで決めて3点目とし、勝負の趨勢を決めた。

また、試合前のミーティングで「交代選手含めて全員で戦う」と藤島崇之監督が話していたように後半は今後の連戦を見据えて選手交代も活発に行われた。県決勝でもゴールしたFW平叶大(2年)がHT明けから小田に代わって入ったほか、MF佐々木小太朗(3年)、DF田中瞭生(2年)、MF大谷湊斗、DF三浦悠代といった1年生も次々と投入され、全国の舞台を踏んだ。

終盤の相手のセットプレー攻勢に対しても、津久井、石川の力のあるCBコンビが安定感を持ってシャットアップ。4年ぶりの夏の全国で3-0と相手を圧倒し、まずは初戦突破を決めた。

藤島監督は「しっかり勝ち切れたことはプラス」としつつ、攻撃全体の手応えに関しては「あんまり良くなかったですね、正直」とバッサリ。「ボールロストも多かったですし、ちょっと最初スリッピーなグラウンドになかなかうまく順応しないなと思いながら、とはいえ良さが見えるシーンもあったので、そこをちょっと逆に思い切って、明日は良い意味でボールを動かすところと、動き出しのところと、うまく出来ればより良いゲームになるかなと思います」と話していた。

キャプテンの津久井も「初戦ということもあって、固く入ってしまった。(前半は)相手の勢いがすごかったというより、自分たちが引きすぎたという感じで、そこは反省点ではあります」と、多くの選手にとって初の全国大会となった中でチームに少なからず緊張感があったと明かす。

それでも難しい初戦を突破し、その緊張感も取れた。津久井主将は「あと2回は順調に勝たないと優勝はない。あと2試合勝ってそこから。絶対に優勝したいですね」と再度日本一への想いを新たに。2回戦は強豪・星稜が相手だが、スタートから昌平らしいサッカーで勝利を狙う。

石黒登(取材・文)

試合結果

昌平 3-0 生駒(奈良県代表)
1(前半)0
2(後半)0