正智深谷は攻撃の課題払拭出来ず敗退 小屋結世主将も「変わらないと」と危機感あらわに

関東高校サッカー大会・1回戦。正智深谷は宇都宮短大附属(栃木)と対戦し、0-2で敗れた。

最後まで相手の堅守を崩すことが出来なかった。試合は宇都宮短大附属がリトリートして守るスタイルで来た中で正智深谷がボールを持って進める展開に。しかし、「最後のところでペナに入って仕掛けるとか、そういう形が作れなかった」とDF小屋結世(3年)主将が話したように、なかなかペナルティエリアに侵入して、最後のフィニッシュまで持って行くことが出来ない。

前半9分、サイド攻撃から最後は予選決勝でVゴールを決めたFW外立翼(3年)のシュートがポストにヒットするシーンもあったが、公式記録上の前半のシュートはこの1本のみだった。

得点出来ずにいると前半21分、コーナーキックの高速カウンターから一気にゴール前まで運ばれ失点。さらに33分にはまたしてもカウンターから相手の10番にこの日2ゴール目を許した。

後半はMF大澤弘基(3年)、FW古橋颯(3年)を投入し前線を2枚替え。中盤以降は3-4-3に変更し、前の枚数を増やしてゴールに迫ろうとしたが、焦りからか縦を狙う攻撃が増え効果的なアタックを繰り出せず。また頼みの綱のセットプレーもこの日は不発に。24分、こぼれ球を古橋が狙ったシュートは惜しかったが、結局ネットを揺らすことが出来ないまま敗れた。

小島時和監督は「力関係と言うよりも、うちが負ける時のパターンが出てしまった」と話す。もともと攻撃を課題としていた中で、県予選では「良い守備からの良い攻撃」とまずは守備を意識。決勝ではこの形がハマり、延長戦の末に武南を下し、タイトルを掴んだ。そこからの攻撃の構築を目指したが、予選後のS1リーグ第5節・浦和南戦ではこの日と同じように守りを固められる中で得点出来ず、ミスから失点して敗れるなど、引かれた相手をどう崩すのかは継続して課題に。

小屋主将は「インターハイ、選手権に向けて本当に変わらないと。チームとしても、個人としても何か変わらないと、このまま弱いまま、勝てないで終わってしまう」と危機感をあらわにする。

連覇がかかるインターハイ予選は3回戦からの登場。残された時間は少ないが、各々が感じた危機感を胸にどこまで練習から内容と質にこだわって出来るか。正智深谷の「修正力」が問われる。

石黒登(取材・文)

試合結果

正智深谷 0-2 宇都宮短大附属
0(前半)2
0(後半)0