足形測定から分かるサッカースパイクを選ぶポイントは?


皆さんは、自分の「足のサイズ」を知っていますか?「シューズのサイズ」ではありません、「足のサイズ」です。

「シューズのサイズ」と「足のサイズ」は違います。自分の「足のサイズ」を正確に知ることで、自分に合ったシューズ選びのヒントを得ることができます!皆さんは「足形測定」をしてもらったことはありますか?

足形測定では、まさに「足のサイズ」を知ることができます。シューズ選びに悩んでいる人にはもってこい!11/24にフットボールパーク浦和美園店にて、ミズノ協力のもとで足形測定が実施されました。

足形測定でわかること

足形測定では「フットルック」というスキャナー機材を用いて、足の裏を撮影します。機材の上に立った状態で、足の「長さ」「幅」「足圧」をメインに測定します。足の「長さ」と「幅」は、皆さん何となくわかりますよね。この足形測定では、踵の頂点から、その頂点と人差し指を結んだ線上で一番長い指までの長さを「足長」とします。幅については、足の親指の付け根と小指の付け根を結んだ線、足が一番広がっている長さを「足幅」とします。

またシューズを選ぶうえで「ウィズ」という言葉も知っておくと良いです。「ウィズ」とはシューズのサイズ規格のことで、アルファベットで表記されます。日本人男性の場合は2E(EE)がレギュラー、3E(EEE)がワイドの規格になっています。女性の場合はEがレギュラー、2E(EE)がワイドの規格です。お店にあるシューズのほとんどが、2E(EE)のレギュラー規格で作られています。海外メーカーはEくらい細いシューズもあります。「ワイド」と表記されているものは3E(EEE)規格です。その他にも、たとえばミズノでは「スーパーワイド」のシューズが展開されていて、これは4E(EEEE)の規格で作られています。

※本来は「甲の高さ」と「足囲=足の甲回りの長さ」も測定して厳密に測定しますが、フットルックでは「長さ」と「幅」の二次元での測定による参考値になります。

次に「足圧」について、これは「体重が足の裏のどの部分にかかっているか」を測定できます。

自然と立った状態で、足のどの部分に体重がかかっているか、カラフルな図で表されますが、より体重がかかっている部分は白→赤→黄色の順に、体重があまりかかっていない部分は水色、地面から離れている部分は青くなります。

ここでポイントは2つ、ひとつは「土踏まずが青くなっているか」、もうひとつは「足の指が5本とも赤くなっているか」です。

まずは「土踏まずが青くなっているか」、つまり「土踏まずが地面からはなれているか」を確認します。

「偏平足」という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、土踏まずが平らな状態で足が地面に設置すると、地面からの衝撃がかかりやすいのと、安定感が悪くなり、足首がねじれやすくなってしまいます。土踏まずが落ちていることを「ローアーチ」という言い方もします。

足首がねじれやすいと、膝が内側にねじれ、腰のひねりも大きくなるため、関節系の痛みが生じることがあるので要注意です。逆に土踏まずのえぐれが大きい状態を「ハイアーチ」という言い方をします。ハイアーチの場合は、足の裏に疲労が溜まりやすくなり、脹脛やハムストリング(太ももの裏)も疲れやすくなるため、筋肉系の痛みが生じがちです。

ローアーチの場合はサポート性のインソールをつかったり、ハイアーチの場合はクッション性の高いシューズを履いたりすることで、痛みが生じるリスクを軽減できるため、オススメしています。クッション性に関しては、シューズのソールのヘタミがひどくなる前に、新しいシューズに履き替えることも重要です。

次に「足の指が5本とも赤くなっているか」、つまり「足の指が地面に接地しているか」を確認します。足の指は、動くときに地面をけり出したり、止まるときに踏ん張ったりするときに重要な役割をしています。足の指が接地していないと、地面のけり出しが弱くなり、また踏ん張りがきかないことが起きてしまいます。踏ん張りがきかず、転んだり、ひどい場合は捻挫などのケガにつながる恐れもあります。

サッカーはダッシュやターンなど、アジリティ性の高い動きが多いですし、相手とのフィジカルコンタクトでの踏ん張りや、ジャンプした後の着地から次の動作など、すべての動きにおいて足の指をしっかり使えることが、パフォーマンスアップにつながると言っても過言ではありません。

では「土踏まずを青く」するため、「足の指を赤く」するためにはどうすれば良いのでしょうか?ヒントは足の構造にあります。足の裏には、3つの「アーチ」と呼ばれるものがあります。人の足の骨がアーチ状の形をしていることを表し、足指の付け根を結ぶ横アーチと、内側と外側に縦アーチがそれぞれあります。このアーチ形状を正常に保つことで、「土踏まずを青く」「足の指を赤く」することができます。

そこでオススメなのが、SORBO(ソルボ)のDSISアーチサポートインソールです。インソールの下部にサポート素材がついているので、先ほどの3つのアーチを正しい形状に保ってくれます。激しい動きをするプレー中に着用するスパイクに入れて使用するよりも、普段履きやランニングシューズなどに入れて着用する方がおオススメです。

またSORBO(ソルボ)は、もともと衝撃吸収性が高くクッション性に優れているため、足への衝撃緩和にも役立ちます。気になる方はフットボールパーク各店で取り扱い中なので要チェックです!

ここまで、足形測定や、そこで何がわかるのか、などをまとめてきました。では足形測定をして自分の「足のサイズ」がわかったところで、どのようにシューズを選んでいけば良いでしょうか?

フットボールパーク浦和美園店のシューズ担当、宗像さんにお話ししてもらいました!

どのようにシューズを選べば良い?

圧倒的に「サイズ感」ですね!そのためにも自分の「足のサイズ」をしっかりと知っておくことが大切です。

今回の足形測定会にこれなかった人も、定期的に実施しようと思っているので次の機会に是非来て頂いて、シューズ選びのお手伝いをさせてほしいです!

なぜサイズ感が一番大切なのかというと、プレーの良し悪しに直結するからです。他の競技ももちろんですが、サッカースパイクは正しいサイズで着用してこそ、そのシューズの良さを最大限発揮させることができます。例えばスパイクのソールですが、どのスパイクのソールにもポイントが付いています。このポイントの役目って、体のパワーを地面に伝えて動きのエネルギーにしていくことですよね。

だからどのメーカーのスパイクも、パワーをしっかりと地面に伝えるような配置で作られています。だけどサイズが合っていないと、ポイントにうまくエネルギーが伝わらず、パワーロスになってしまいます。もったいない!

ボールタッチにおいても同じ。インステップで蹴ろうとしてもつま先が余っていたら、思っていたようなキックができないですからね。よく「足が大きくなるから少し大きめにしよう」なんて会話をお店でも耳にしますが、実際にシューズを消耗する期間って、大きめに買ってもサイズぴったりで買ってもそんなに変わらない気がするんですよね。

逆に大きめにしてしまうと変に地面を蹴ってしまったり、動きの中で足とスパイクがずれたりして、サイズぴったりで履くよりも消耗する要素を増やしてしまっていると思います。

自分に合ったシューズを長く履く、そのためにもやっぱりサイズ感にこだわって履くことを、小さい頃から知っているのはとても大切だと思います。

シューズに足を入れたときに確認するポイントは?

足形測定でも測ったように、「長さ」と「幅」です。長さについては、「足のサイズ」+0.5~1.0㎝でまずはオススメしています。確認するポイントとしては、シューズ足を入れて、必ず踵で合わせて、つま先をつまんだ時に親指の爪分くらい余っているくらいが、サッカースパイクのサイズ感としてオススメです。

最初は窮屈に感じるかもしれませんが、特に天然皮革のスパイクを履く場合は徐々に足になじんでいくので、着用するうちに履きやすく、またプレーしやすくなっていくと思います。

幅については、シューズに足を入れて、足の内側と外側を触って確かめます。場所で言うと、内側は足の親指の付け根から土踏まずの前部、外側は足の小指の付け根からアウトサイドあたりです。

そこがプカプカ浮いている感じがしたら、そのシューズは幅が広すぎです。手で触って、すぐ足を感じられるサイズ感であればOK!逆に足を入れた時点で幅が狭いなと感じたり、立って前に踏み込むようにして足を曲げたときに窮屈な感じがしたら、レギュラーからワイドへ、ワイドからスーパーワイドへ、一段階ウィズを上げてみましょう。

この時、横幅がきついからといって、シューズのサイズを上げて調整するのは絶対NGです!シューズのサイズを上げてしまったら、つま先が余ってしまいますからね。「長さ」は変えず「幅」=ウィズを上げるという選び方を覚えておいてほしいです。もちろんデザインにもこだわりたい、、、けど良いプレーがしたければ、自分の足のサイズとフィッティングをしっかり知っておくことが大切です!

せっかくなので「足とスパイクのフィッティングを高める紐の結び方」に関して。もちろん紐は一番下まで緩めて、足を入れたら踵をトントンとついて合わせる⇒ここが一番肝心です。つま先に合わせるのではなく、踵に合わせてください。

ここでつま先と幅のチェックをします。サイズ感がOKであれば、紐を下から順に締めていきます。一番上まで締めたら、紐をつま先方向に2回ほどピッと引っ張ってください。これで足の甲と踵を前後からホールドするので、フィッティングが一層高まります。

あとは前足部を曲げてきつすぎないか確かめたり、歩いたり動いたりして足にフィットしているか確かめます。特に問題なければこれでOKです!

(取材協力)MIZUNO