ミズノスパイク試し履き体感会&フットボールパークスタッフ スパイク対談「サッカーシューズは”サイズ感”が大事」

『REBULA2』発売を前に、ミズノフットボールシューズ試し履き体感会が2018年10月に富士通スタジアム川崎にて行われた。このイベントにスペシャルゲストとして、元日本代表の戸田和幸氏が登場。イベントに参加した各販売店のスタッフに向けたスクールを行いながら、新商品の「REBULA2」「MORELIA」等のスパイクの試履きを行い、スパイクを体感した。

フッパースタッフ スパイク対談

イベント終了後に、フットボールパーク川越店から花島惇浩さん、大宮店から鈴木博章さん、浦和美園店から宗像良さんに集まって頂き、スパイク座談会を開催した。

宗像 良(ムナカタ リョウ) 1991年5月17日生まれ。埼玉県日高市出身 ●ニックネーム:フランスの新星ムバッペならぬ『ムナッペ』 フットボールパークサッカー部の部長にして、替えの利かない大エース。浦和美園店スタッフ。

ミズノのイメージは?

――今日はミズノのシューズを色々と試し履きしたわけですが、ミズノのシューズのイメージはどのように持っていますか?

宗像:とにかく学生に寄り添っているメーカー。誰に買ってもらいたいかということがハッキリしていて、その人のために作りたいという思いが浸透している感じがします。こちらにもその気持ちが伝わってくるので、販売する人たちをその気にさせるのがうまいと思いますね。とにかく熱いです。

花島:自分はアシックス、プーマ、アディダス、ミズノと色々とシューズを履いていますけども、その中で履いてきても、何かないですかとお客様に問われたらミズノを勧めたいと思えるシューズを作っていると思います。

鈴木:ミズノの一般的なイメージは、漠然とお客様目線からすると、ナイキやアディダスに比べるとダサいというイメージがある気がします。靴だと迷ったらMORELIAだ!という所があるんですけども、イメージ的にはまだまだなのかなと思います。商品についてはいいものを作っているけれども、それがまだお客様に伝わりきれていない気がします。個人的には『REBULA』は良いなと思って履いているんですけれども、その良さがお客様には伝わりにくいという感じも受けますね。

花島惇浩(ハナシマ アツヒロ) 1998年10月16日生まれ。埼玉県比企郡滑川町出身 ●ニックネーム:リヴァプールの伝説ファウラーならぬ『フラワー』。先日二十歳になったばかりの最年少社員サイドアタッカー。川越店スタッフ

――お客様は、ブカツ生が多いと思いますけど、彼らのシューズの選び方はどのような感じなのでしょうか。デザイン性なのか、ぱっと買っていく人が多いのか。メーカー関係なしに、どのような基準で選んでいるんでしょう。例えば有名選手が履いているとか、とりあえず安いもので良いとか。

花島:学生は、『MORELIA』は履き心地などが基準になっている気がしますが、『REBULA』は、デザイン先行で買っている人が多い気がします。昔より有名選手が履いているからという声は聞こえない気がしますね。日韓W杯の時にロナウドが履いていたということで、ナイキのマーキュリアルが売れていたと思いますけど、今は復刻のような形でネイマールがマーキュリアルを履いていて、発売されましたけれども、お客様はネイマールが履いているから買おうという感じが少ないと思います。今の時代は恥ずかしがるというか、自分が履いているスパイクにメッシとか、CR7という名前が入っていることに逆に恥ずかしがってしまう部分があるのかもしれないですね。

鈴木 博章(スズキ ヒロアキ) 1984年1月15日生まれ。埼玉県さいたま市出身 ●ニックネーム:得点王レバンドフスキならぬ『レバンドフスズキ』。サッカーショップからREDSハートフルへ。再びサッカーショップにカムバックした業界のダイナモ。大宮店スタッフ。

スパイクを選ぶ上で大事なのはサイズ感

――スタッフ側から、このように選んだ方が良いとか、シューズを選ぶお客様に接客する上で大事にしている部分はありますでしょうか。

宗像:サイズ感ですかね。お店によって客層が違うのですが、浦和美園店はジュニア世代の客様が多くファミリーで来店される方が多いので、子どもたちはサイズが分からないことも多いので、いかに合っているものを提供できるのかが大事だと思いますね。学生はある程度履きたいものを決めてくると思うので、まずは履きたいものを履いてもらって、その次に正解に導いてあげられるのが大事かなと思います。

――高校生くらいになると自分のサイズ感はわかってくるものでしょうか。

宗像:高校生でも大きいシューズを履いている子も多いですよね。

鈴木:これが履きたいという子になると、履いているシューズが1サイズ大きいということがあったりしますね。

宗像:そこを言い過ぎるのも難しいんですよね…。

鈴木:僕は、言っちゃう。絶対にやめてと。そんなのを履いていたらうまくならないよと。言ってあげないとその子が変わらないし。それでいいんだったら良いんですけど、こんな店員さんにすごい言われたけど履いて良かったと思えば、また来てくれると思うんですよね。お客様主導すぎても印象には残らないし、だから仲良くなってしまうんですよ。話しかけて仲良くなってから、色々と言っちゃう。初対面の人にはどういうプレイヤーなのか、どういうプレーをしたいのかと細かいことを聞きますね。なので、今ではお客様も知っている人が多いですね。

宗像:サッカーのピッタリのサイズ感を受け入れられない子が多いと思いますね。

花島:説明をしても怖いという印象があるかもしれないですね。履いた最初の感じが窮屈だなということが合っていないということになってしまう。それに慣れてくるとこれが自分のサイズなんだなと分かってきて楽しいという感じになれると思います。

鈴木:大きく履くのでもったいないなということはありますね。なので、試し履きとかで、履き込んだものがあると、履き比べてこうなるでしょ?ということが説明できるので、試し履きはすごく大事だと思う。新品もいいんですけど、使ったシューズの方が分かりやすい。そこでの地道な活動が大事ですよね。

リベロ伊藤:以前は学校の先生が子どもたちに教えてくれた。私もそうだったんですけど、先生が1年生で入った時に裸足で蹴れと、まず先生が蹴る。自分たちはつま先が余っている靴を履き慣れているから、まず裸足で蹴ることができない。それを見て、先生がこんな大きいのを履いていたら蹴れないんだと教えてくれた。大きいシューズを履いていると足がビビって入らないんですよね。先生が裸足で蹴って飛ばすのを見せられて、小さいのを買ってこいと強引にアプローチをかけてくれたので、そこから全員がキツキツの靴になったんですよね。今はなかなかそういう説明がないと思います。各学校で試し履き会をした時に、学生に話すのは、医学的に人間の身長は20歳まで伸びるけれども、足は16歳までしか絶対に伸びないということ。だから高校1年生が1センチ余らせたものを履いているのは靴の選び方を間違えていることなんです。色々な靴があるけれども、ランニングシューズと便利に近場で履きたい靴が違うように、ゴルフグローブとスキーグローブも同じグローブだけど違う。サッカーの靴は、ゴルフグローブに近いものがパフォーマンスを発揮しやすいと、物の例え方で納得してもらわないと、キツイ靴を買おうと思わないと思います。いくつか引き出しをもって、この世代にはこういう説明だと分かりやすいとか、落とし込んでいけるといいと思う。専門店として正確な情報をわかりやすく伝えてあげることが重要なんだと思いますね。

――みなさんが自分のサイズ感に気づいたのは、どのタイミングだったんでしょうか。

鈴木:自分は高校1年生の冬ですね。たまたま靴を忘れて友達の一つ小さいサイズの靴を履いたら、ボールがよく飛ぶなと思って気づいたんです。革が伸びたりすることも店員さんに聞いていたので、もう一つ下げたら、それこそボールが飛ぶし、トラップできるし、走りやすいし、走れるしということを知ったんですね。冬にはっきりとサイズが違ったんだということに気付きました。

花島:ジャストのサイズ感の靴を履いてロングボールとかを蹴って欲しいですよね。自分も中学生くらいからサッカーのスパイクにハマりだして、フットボールパークに買いに行ったんです。そこでサイズを合わせてもらって、気づいたんですね。そこから他にスポーツショップに行って色々と履いてみて、自分のサイズに気づき始めました。

――お客様が欲しい靴と、本当はこの靴が合っているんだろうなという靴があった中で、お店で足を入れただけでは実際にプレーをした時の感じがわかりきらないじゃないですか。その時はどのような話になるのでしょうか。

花島:自分はこっちの靴の方がプレーしやすいと思うと言ってしまいますね。それでも自分が買いたい靴はこっちだということであれば、お客様におまかせをしてしまいます。

――こっちのほうがいいという判断材料は、どういうプレースタイルだとか、話を聞きながら情報を得て判断をするという感じですかね。

花島:そうですね。あとはスパイクだけではなくて、フットサルシューズだとか、インドアシューズはクイックな動きが求められてストップなどでアウトサイズに負荷がかかるので、絶対に横に伸びてくるから、サイズはぴったしで履いた方がいいと。やる環境によっても言い換えたりしますね。

――人工芝でもプレーする機会も増えてきていると思うので、ソールも色々と出てきています。色々と調べて情報をもっている人もいると思いますけど、大方はそんなに情報を持っていない人が多い中で、接客する中で情報が伝わっている感じはありますかね。

リベロ伊藤:メーカーさんが発信している情報は、お客様にはあまり伝わっていないかなと思っています。例えばFGとかAGのソールの履き分け方は全く子どもたちには伝わっていない。そこはお店に立っている人の役割があって、できることもあるのかなと思いますね。

鈴木:お客様が求めるものも大事なんですが、自分はこっちが良いと思うことをプレゼンします。実際に履いて良かったと思ったら来てくれますし、それで駄目だった時は、また持ってきてくれれば、伸ばしたり、色々なことが設備や技術でできるので、そこでお客様との信頼感が得られれば、スタッフへの影響力も広がっていく。迷っている人に対しては、しっかりと話を聞きながら提案ができて、全部のメーカーさんを知っている中で4足くらいを出して選んでもらう。学生は分かりやすいことがいいのかと思いますね。

『REBULA2』の魅力とは

――2002年当時にリバウド選手が履いていた『WAVE CUP』が復刻するんですが、そのまま復刻するのではなくて改良をした形での復刻版が出るそうです。このシューズについてはどうでしょうか。

鈴木:私は何度も履いていますけど、先程履かせてもらったら、『WAVE CUP Rivaldo(リバウド) 2002』よりも市販されていた『WAVE CUP』に似ているのかなと思いました。当時出た時は、すごく細かったんですよ。中も茶色で革になっていて、値段は高かったので履きたいという子が履けなくて、普通の『WAVE CUP』を履くとこっちの方がいいといい話によくなりました。おそらくリバウドの足型が細かったので、それを再現していたんですかね。でも『WAVE CUP』はいいシューズなので、若い子たちにも知ってほしいシューズですね。

――『WAVE CUP』は、ミズノにおける技術などを全て搭載したシューズというところで、そこからIGNITUS(イグニタス)、SONIC(ソニック)、BASARA(バサラ)、REBULA、REBULA2と出てきたわけですけども、今日履いた『REBULA2』については、どうでしょうか。ラインナップもV1 JAPAN、V1、V2、V3などがありますけども。

宗像:プレースタイルによって好みのシューズが変わってくると思うんですが、私はV2みたいな人工で、固くてもいいから弾くような靴が好きですね。アッパーがいい感じですね。

花島:個人的に履いて好きなのは、キツめのシューズなので、トップモデルのV1 JAPANの感覚が好きなんですが、大学生とかはV1 JAPANを履いてみて、革が柔らかいし、良いけどもV1よりもラストがタイトに出来ていると思うので、少しキツイという感じがあるかもしれないですね。

鈴木:私の好みはV2ですね。ただ、足入れした時の感覚は違うんですが、実際に履いてボールを蹴ると、全て感覚は似ていると思います。もちろん分かる人はわかると思いますが、分からない人は分からないと思うレベルの感覚だと思います。V2もカンガルーじゃないですけど、あんなに柔らかいので、伸びなくてあれだけ柔らかいならV2もいいねということもあるかもしれない。どれが一番いいのかなというと難しいですね。『REBULA2』は、履き心地というよりも動きやすさが良いのかなと履いてみて思いました。履くだけだとフィット感だけだとキツイよねとかがあるんですけど、実際に動くといいなあと思うんですけども、なかなか言葉だけで伝えるのが難しいですね。

――同じカラーリングで、モレリアシリーズでも出るそうですが、皆さんは『MORELIA Ⅱ』派は、『MORELIA NEO Ⅱ』派でしょうか?

宗像:個人的にはアッパーが薄くて、軽くてシンプルな靴が好きなので、『MORELIA NEO Ⅱ』の方が好きですね。

花島:自分も『MORELIA NEO Ⅱ』派ですね。アウトソールの屈曲性がいい。『MORELIA NEO Ⅱ』の方が硬くて、そこが足の動きにあった屈曲の位置にぴったりくる。スピードを素足で走る時よりもソールがバネになって高めてくれると思いますし、形もバランスが絶妙で癖のないラストでいいと思います。個人的に好きなシューズは、アシックスの『DSライトのX-FLY』かミズノの『MORELIA NEO Ⅱ』が、自分が靴を見てきて良いなと思う靴ですね。アウトソールの硬さとかは、『X-FLY』もかかとがアウトソールが外付けでカッチリしているのでホールド性もすごくいいのと、ステッチもすごく似ている。どちらもめちゃめちゃいい靴だと思います。

鈴木:私は『MORELIA Ⅱ』派ですね。よく動き人は『MORELIA NEO Ⅱ』なのかなと思いますね。ボールを蹴った感じは『MORELIA Ⅱ』の方がステッチの感じを含めると蹴りやすし、柔らかいし良いのかなと思いますね。中村憲剛選手とか青山敏弘選手のような足元でパスを出す選手は『MORELIA Ⅱ』だけれども、永井謙佑選手などの動く人は、『NEO Ⅱ』なのかなと思いますね。何なら私は『MORELIA NEO Ⅱ』がいいんですけどね。動く時もあのソールなら滑らないし、ボールを蹴った感じも柔らかいので、どっちも良さが取れる感じがしますね。『WAVE CUP』もそこに似た感じはあると思います。

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――最後に、お客様に向けてメッセージをお願いします。

宗像:しっかりとしたサイズ感で、その人にあった靴を提供していきたいですね。人と仲良く慣れることが得意だと思っているので、心を開いた接客を心がけていますので、またあの人のところで買いたいと思ってもらえるような接客をしていきたいと思います。

花島:サイズ感という所で、お客様が求めているフィッティングというものを伝えられたらと思います。サイズ感が間違っているとその靴の魅力を最大限に引き出せないので、その靴はこのサイズで履いた方が良いということを伝えていければと思います。専門店で働いているので、靴の知識は持っていて、お客様に伝えられることもあると思いますので、細かい所まで気になるところだったり、自分の足にあったスパイクが分からないという方は相談に乗りたいと思いますので、いつでもお店にいらしてもらえればと思います。

鈴木:ネットが流行っている中で、店頭に来て買ってもらうということは、履いてみないと分からないところだと思いますし、分からないところで来ているところで神の一言ではないですけども、その人がどんな気持ちでお金を握りしめて来ているのかと紐解きながら、好みに合った一足であったり、サッカーがうまくなりたいと思ってやっていると思うので、そこを少しでも手助けできるような靴選びを一緒にしていければと思っています。好みであったり、予算であったり、メーカーであったり、その人のためになる靴選び、靴以外でもいいので、何かあったら言ってね~という感じで、ふらっと気軽に来てもらえればと思います。分からないことがあったら何でも聞いてください!

――ありがとうございました!

椛沢佑一(取材・文)

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