第100回高校サッカー選手権大会がいよいよ開幕する。埼玉県代表は11年ぶりの出場を果たす西武台が過去最高の４強超え狙うが、ここでは県外に渡った埼玉プレーヤーたちを紹介する。

Aブロック

西武台の入ったAブロックは埼玉プレーヤーが多いブロックだ。２回戦で対戦する可能性のある前橋育英はFW守屋練太郎（３年／クラブ与野）、MF根津元輝（２年／１FC川越水上公園）がチームの中軸を担う。守屋は山田耕介監督が「人の倍くらいやる」という動き出しの多さで、裏抜けや前線で起点づくりも出来るFW。根津は２年生ながらタイガー軍団の生命線を任され、攻守で貢献度の高い選手だ。また、西武台と当たることになればDF武笠隼季（３年／クラブ与野）、MF岡田瑞生（３年／１FC川越水上公園）との同門同士によるマッチアップも注目だ。

連破を狙う山梨学院は昨年からの主力で、豊富な運動量で中盤を圧倒するMF石川隼人（３年／GRANDE FC）が今年も舵を取る。また、昨年大会で活躍したGK熊倉匠（現立正大１年／レジスタFC）の後継者は今年も埼玉県出身のGK山田海斗（３年）だ。鹿島学園は圧巻のスピードを見せるU-16日本代表候補DF櫻井稜（大宮アルディージャU15）、今大会のブレイク候補のひとりであるMF林結人（１FC川越水上公園）と、個性豊かな２年アタッカーたちがいる。

Bブロック
28日の開幕戦に登場する関東第一を動かすのはMF藤井日向、MF堀井榛人（ともに３年）のCAアレグレコンビだ。藤井は長短のパスでリズムを創出、堀井は本職のボランチに加え、SB、３バックの一角と、戦術によってポジションを変えられるマルチロールで、正確なキックもある。

直近の４大会で３度のベスト４入りを誇る矢板中央は、MF大畑凛生（３年／大宮西カリオカFC）がチームの中心。また今年、その大畑とコンビを組むのがMF田邉海斗（２年／原山中）だ。田邉は原山中が全国に出場した代のボランチで中盤の潰し屋として活躍。また、同代の中体連組ではFW若松優大（２年／南浦和中）もメンバー入りしている。初戦となる２回戦はインハイ準VでDF鈴木慎之介（３年／大宮アルディージャU15）を擁する米子北との好カードだ。

そのほか、静岡学園のFW荒井駿希（３年／アスミ）、尚志の２年生守護神・鮎澤太陽（浦和レッズJrユース）、埼玉県出身の流経大柏MF松本洋太（３年）なども注目しておきたい選手だ。

Cブロック、Dブロック
Cブロック、Dブロックは数は少ないものの、ここにも埼玉プレーヤーがいる。仙台育英・注目代のバックラインを支えるのは埼玉勢だ。DF面田凌（大宮アルディージャU15）は１年生ながら主力を務める。左SB染野優輝（３年／GRANDE FC）はスピードを生かした突破力が武器だ。

Dブロックは４種年代レジスタFCで全国制覇を果たしたMF宇田川瑛琉（３年）、DF宇田川侑潤（３年／浦和レッズJrユース）の双子の兄弟を擁し、昨年の８強超えを狙う堀越に注目だ。

石黒登（取材・文）

埼玉出身プレイヤーリスト