「自分の仕事は点を取ること」。浦和南の10番、MF大里直也は“大胆に”準々決勝で2ゴール!


与えられたミッションは「点を取ること」。浦和南の10番MF大里直也(3年)は浦和東とのダービーとなった選手権予選準決勝で2ゴールを挙げ、チームの勝利に大きく貢献してみせた。

大里は序盤から前線で違いを見せていく。前半5分には後方からのロングフィードをノントラップでダイレクトシュート。これはキーパーの好守に防がれたが、その後も左サイドでボールを引き出しながらキープ力の高さを見せ、そこから得意のドリブルやクロスからチャンスを作る。

「今日は大胆にやろうと決めていた」という。1-0で迎えた前半40分、前線からの連動したプレスでカットしたボールが大里に入るとターンしてドリブルで持ち出す。ゴールまではまだ距離はあったが「相手が遠かったので、シュートチャンスだった」と冷静に状況を分析しながら「大胆に」左足でシュート。これが相手選手に当たってコースが変わりゴールに吸い込まれた。

さらに後半26分には胸トラップでうまく相手と入れ替わって抜け出し、左足で決めて2点目。「(3回戦の)成徳戦は正直ゲーム展開というのがずっと行ったり来たりという感じだったので、自分のところに来るというのがなかったんですけど、今日はやっぱり自分のところに来ることが多かったので、そこで決められて良かったです」と今予選初ゴールからの2発を喜んでいた。

「自分の仕事は点を取ること」とはっきりと言い切る。中学校年代を過ごした三郷JYでは2年時はSB、3年時はSHを務めたが、チームには大里よりもうまい選手がおり決定的な仕事というのはなかったという。そういった中で浦和南に入り、勝負を決めるような仕事が求められるように。「シュートであったり、そういうところは1本1本大切に練習してきました」。普段の練習から「点を取る、その仕事をしろと。あとは決定的なチャンスを作れと言われています」と野崎正治監督の薫陶を受けながら常にゴールを意識し、プレーしてきたことがいまに繋がっている。

この日の結果を自信に変えて、準決勝でもチームを勝利に導くゴールを狙う。大里は「やっぱり貪欲に点を取りに行って、決定的な仕事が出来るように良い準備をしていこうと思います」と力を込めた。3年ぶりのタイトル奪還、全国を狙う浦和南のエースがいよいよ調子を上げてきた。