齋藤陸1得点、別所龍馬2得点。武南はメンバー入り狙うFW2人が途中出場でアピール

メンバー入りをかけて普段の練習から競い合い、互いに切磋琢磨しあうライバル2人が揃ってゴール。途中出場のFW齋藤陸、FW別所龍馬が得点を挙げたことは武南にとって好材料だ。

ともに後半18分に出場すると先に結果を残したのは齋藤だ。「自分の武器は最前線で身体を張ったり、泥臭いプレーだったり、最後の部分で決めきるところ」。得点はその長所を生かした形でこぼれ球を反転してゴール。関東予選は登録外だったFWがいきなりゴールでアピールする。

これに触発されたのが別所。「齋藤陸とは今週ずっとどっちが点を取るかと言われていたので、絶対に陸より点を取ろうと思っていた」と闘志を燃やすと、後半アディショナルタイム「次にボールを持ったら自分で行こうと思っていた」とドリブルから抜け出して得点。さらにその1分後にはこぼれ球を右足のボレーシュートで突き刺して2ゴール目とし、ゴールショーを締めた。

同級生の2人は練習中から常にしのぎを削る間柄でありライバル。齋藤は「良いライバルだと思っています。練習中から毎日競い合っていて、練習の最後のゲームとかで2人でどっちが何点取るかみたいなのを毎日競い合って、切磋琢磨しています。(別所には)負けられないです」という。

別所も同じ気持ちを持っている中で「今週は1回も勝てていなかった。今日使ってもらえたのでチャンスだと思って必死に頑張りました」と、齋藤を上回る2ゴールでアピールに成功した。

前線はFW櫻井敬太、MF水野将人がスタメンを務めるが、それに代わる2番手の強化というのも課題のひとつ。現在はサブFW2枠を4人で争う。内野慎一郎監督は「(サブの2枚ついては)結果を出した選手というので決めていこうというふうに思っている中で、今回メンバーに入った別所と齋藤陸が代わって出てすごく頑張っていた」と、結果を残した2人を評価していた。

この結果を自信に変えてチーム内の競争に勝ち残っていく。齋藤は「1日1日を一生懸命、点を取るために生きている。この先も今日みたいにしっかり貪欲に、落ち着いて点を取りにいこうと思います」と意気込み。別所は「9点取っている試合で点を取るんじゃなくて、もっと拮抗した試合で使ってもらえた時に点を取れるような選手になりたい」とチームでの信頼度をさらに高めるべく、「まず練習でしっかりアピールしてチャンスをもらえるように頑張って、チャンスをもらったらしっかり点を取れるようにして、チーム内の競争に勝ち残っていきたいです」とした。

石黒登(取材・文)