悔しい敗戦も視線を上に。武南MF水野将人はチームを強くするべく「まずは自分が変わる」

通用した部分と課題をしっかりと見つめてさらに強くなる。武南MF水野将人は「今回の試合では自分の良さも少し出せたところもあって、このレベルでも通用する部分はあったんですけど、やっぱりゴールとかアシストとか、そういった形として見える結果が出せなかったというところは反省として残ったので、もうすぐ始まるインハイに向けてしっかり準備したい」とした。

「前半は自分はあまり身長はないんですけど(170cm)、ヘディングでも勝てていた部分もあったし、それ以外にも自分の特徴であるスピードを生かしたプレーも少し回数は少なくなってしまったんですけど、出せる部分もあったので、そういうところは良かったかなと思います」。全国区の相手に対しても背番号14は前線での競り合いやスピード勝負では引けは取らず。また、引水後には得意の縦突破から左サイドを駆け上がると、鋭い左足のクロスから決定機も作った。

しかし、後半は桐光学園がギアを一段上げてきた中でチームとしても苦しい時間帯が続き、そこで耐えきれずに2失点。攻撃もロングボールなど単調なものに終始する中でゴールに迫ることができなかった。水野は「やっぱりチームの中でも自分が起点となってチームを落ち着かせたり、そういった主体的なことができないとこれからチームが強くならない」。そして「まずは自分が変わらないとなと思います」と、自らが先に変わることでチームを変えていくことを誓った。

「自分としてはスピードは通用すると思うので、身体の強さであったり、そういった個人の対人の強さというところをもっと強化したいと思います」と全国レベルを経験したことで視線をさらに上に。今年は昨年までのサイドではなく、トップ下を務める中でまだ満足のいくプレーはできていないというが、「だからこそやっぱりこれからの大会でもっと爆発したい。やっぱり観客を魅了するプレーだったり、一目見てあの選手速いなとか、そう思わせられるようなプレーをしたいです」と今大会を糧にさらに一回り二回り成長してインターハイ、そして選手権に臨む。

石黒登(取材・文)