埼玉サッカー通信的 高校サッカー選手権 埼玉県予選優秀選手総評2025
GK

GK小野寺太郎(3年/昌平)
夏冬埼玉連覇の立役者のひとりだ。ハイライトとなったのは決勝戦。武南に対し15本のシュートを浴びたが、相手の抜け出しに対して果敢に前に出て身体を張って止め、後半も決定機をストップし続け、後半ATの長の劇的ゴールに繋げた。

DF
DF伊藤隆寛(3年/昌平)
昌平の主将CBは184cmの長身を生かした空中戦で跳ね返し、対角へのサイドチェンジで攻撃の起点になるシーンも。決勝は「無失点っていうことは良かった」としたものの、ディフェンス面では課題も口に。全国では夏のリベンジを期す。

DF田村大地(3年/武南)
インターハイ予選後に台頭。内野監督も夏の成長株のひとりに挙げていたレッズアカデミー出身のCBは、相方の倉本とともに守備を支えた。決勝は埼玉スタジアムでプレーし、粘り強い守備で昌平の強力アタッカー陣を終盤まで0で抑えた。

DF田中理月(3年/武南)
昨年に続き、2大会連続の優秀選手入りとなった。今年はボランチでもプレーした中で夏以降に再びSBに。ボールの落ち着きどころとなるプレーや準決勝の細田学園戦では絶品のパスで平野の決勝点を演出するなど、武南の4強入りを支えた。

DF高久琉我(3年/細田学園)
今年はなかなか結果が出なかった中で、上田監督が特に成長したというのが主将の高久だ。今大会は186cmの長身を生かした空中戦、組み立てに加え、精神的主柱としてチームをリード。細田学園として初の4強進出を果たすと目頭を潤ませた。

DF飯田悠生(2年/浦和東)
昨年も1年生ながら主力としてプレーしたCBは、今年もスタメンでは唯一の下級生ながら3バックの一角を担って守備能力の高さを発揮。2大会連続のベスト8進出に貢献した。最高学年となる来年は8強の壁超えにチャレンジする。

MF
MF長璃喜(3年/昌平)
藤島TDも「エンジンが違う」と話す世代屈指のアタッカーは、大会前に左足首を負傷し出場が危ぶまれたが、初戦の浦和学院戦で復帰すると全3戦で印象的なパフォーマンス。決勝では「これぞ長璃喜」というゴールでチームを全国に導いた。

MF人見大地(3年/昌平)
昌平の屋台骨を支える2年生ボランチは、怪我で後期リーグ戦をほとんどプレーできず。直前のプレミア前橋育英戦で実践復帰した中で、今大会は決してフルコンディションではなかったが、中盤でボールを引き出しながらチームを前進させた。

MF山口豪太(3年/昌平)
湘南内定10番は攻撃の中心としてチームを牽引。プレー面では得意の仕掛けから何度もチャンスメイクした。指揮官も「もともとそういうパーソナリティを持っている選手」と話す中で、精神的な面でもリーダーシップを取ってアタックをリードした。

MF有川達琉(3年/武南)
準々決勝の西武台戦では後半ATに劇的決勝ゴール。安藤の落としを受けると、キーパーの位置を見て右足でゴールネットを揺らした。最高学年となった今年は名門の「10」を背負う責任を感じてきたという中で、大一番でチームを勝利に導いた。

MF平野琉斗(3年/武南)
今年は交代出場などが多かった中で「出た時に最大の力を出す」ことを意識し、春以降にスタメンを奪取。準決勝の細田学園戦では2-2の後半35分、ゴール前に抜け出してヘディングでネットを揺らし、武南の14年ぶりの決勝進出に貢献した。

MF朝烏真大(3年/成徳深谷)
今年はキャプテンとして、また文字通りチームの“真ん中”を担うアンカーとして牽引。今大会はトーナメントを通して立ち上がりの良さを見せた成徳深谷だが、中盤でセカンドボールを確実に回収し、ペースを持ってくる8番の安心感は高かった。

MF小野寺快斗(2年/細田学園)
新座二中で全中出場も経験している快足アタッカー。準々決勝の浦和東戦では前半から相手の守備ラインをブレイクにかかると、1-1の後半20分にエリア内に潜り込み、相手DFを交わして“逆足”の左で決勝ゴール。チーム初のベスト4に導いた。

MF平昭一哉(3年/浦和学院)
昨年唯一のレギュラーとして、今年は1年にわたってチームをリードした。準々決勝では昨夏0-5で敗れた昌平と激突。中盤でボールを引き出しながらパスの起点となり、自らもゴールに迫った。PK戦の末に敗れたが、成長を見せた一戦だった。

MF田中翼(3年/聖望学園)
攻撃の中心として鋭い仕掛けからゴールに迫った。3回戦の朝霞西戦では1G1Aで勝利に貢献。準々決勝の成徳深谷戦でも一矢報いた。昨年と比べられる中で重圧もあったはずだが、10番主将として力強くチームを牽引しベスト8に導いた。

MF栗田駿弥(3年/西武台)
西武台は前線にけが人が多かった中で“ムードメーカー”の7番が攻撃をリードした。初戦となった3回戦の市立浦和戦で1アシストを記録すると、準々決勝の武南戦でも多くボールに絡みながら運び出しやラストパスで攻撃を引き出した。
FW

MF立野京弥(1年/昌平)
1年生ながら昌平の9番を背負う力を見せつけた。準決勝の成徳深谷戦は1点ビハインドの後半に同点弾を奪うと、延長前半には決勝ゴール。2点目は仲間からパスを呼ぶ声もあった中で打ち切るストライカーとしての本能で奪ったゴールだった。

FW川上稜介(3年/成徳深谷)
選手起用によって特色を変えられる前線で、換えの効かない“核”として、スピードを生かした突破やシュートで牽引。準々決勝の聖望学園戦では菅井の先制点を演出、準決勝の昌平戦もクロスバー直撃のシュートなど、ゴールに迫り続けた。


