2年目を迎えた古豪・浦和西の10番、FW加藤徠「最上級生でこの番号をつけているので」。よりその重みを感じながらチームを牽引する

今年はより、その重みを感じながらプレーしている。浦和西は新年一発目の公式戦となった新人戦支部2回戦の南稜戦で3-2と勝利。多田鉄平監督も「やはり去年から10番をつけていたので」と今年のキーマンに挙げるFW加藤徠(2年)は後半一時勝ち越しとなるゴールを決めた。

「初戦で難しい部分もあって、うまくボールが持てなかったり、自分も調子が上がらなかったりしたんですけど、後半は点を取られちゃったんですけど、自分たちの形も出せたと思います」

前半13分に先制点を奪った浦和西だったが、中盤以降はなかなかうまく攻めきれずボールロストも。それでも「3人目の動きを意識した」という後半は良い形で崩せる場面も増加。1-1で迎えた後半24分には味方のシュートのこぼれ球をきっちりと決めきって新年初ゴールを飾った。

また、「去年はあまり取られないように、結構そこら辺を意識しちゃったので。自分が最上級生になってみんなを引っ張っていきたいなと思って、ドリブルを多くしたり、それでできなかったら周りを使うようにしています」と、昨年以上に意識するドリブル突破でも攻撃をリードした。

加藤はちょうど1年前の新人戦支部大会から背番号10を継承。10番をつけて2年目を迎えたが、その重みは下級生のときと比べて「違います」と話す。「前回と違って、自分が最上級生でこの番号をつけているので。自分はキャプテンとか副キャプテンじゃないんですけど、しっかりその面でもキャプテンや副キャプテンを支えてチームを作っていきたいと思います」と語る。

「去年よりも声を出したり、その活性化の部分が少ないと思う。今年はその点でしっかりと直していって、個人の技術もしっかり挙げていけたら」と話す2年目の10番がチームを牽引する。

石黒登(取材・文)