公式戦初出場の1年生FWが躍動! 埼玉平成の長身FW中聖歩が途中出場から2点に絡む活躍

浦田尚希監督も「もともと力はあったので、こういうところで使えて良かった。身体も大きいし、左利きで技術も高いし、走れるし、期待している選手のひとり」と語る1年生FWが躍動した。

埼玉平成FW中聖歩(1年)は1回戦の開智未来戦でトップチームでの公式戦初出場。「自分はピッチに入ったばかりなので、とりあえずチャンスを作って、少しでも良いプレーができればなっていう想いで臨みました」という183cmの長身FWは3-0の後半22分から右ウイングとして出場すると、18分の出場で自身の1ゴールも含む2得点に絡む活躍でチームに貢献した。

「まさか決めるとは思わなかったです」と興奮気味に話す自身のゴールは30分、左からのグラウンダーのパスを浮かせてコントロールし、左足ダイレクトで打ち抜いた技ありゴールだった。

また、その6分後には起点となるプレー。エリア右手前でボールをキープすると、「あの時は正直自分で行こうかなと思ったんですけど、オーバーラップしてきてくれたので、自分が敵を引きつけて使うみたいな感じでいいかなと思って出しました」。駆け上がったFC VIENTASの先輩右SBの菅野健蔵(3年)に繋ぎ、クロスからFW柳田翔(1年)のチーム5点目が生まれた。

トップの公式戦デビュー戦、しかも選手権の舞台で2点に絡む活躍。それでも「点を決めたことに関しては100点だと思うんですけど、やっぱりまだ自分でできるところがあったと思うので、まだもうちょいやれるんじゃないかと思います」。この日は緊張感もあり、プレーが重くなることも。そこは「トップの雰囲気に慣れてリラックスしてやれたらいいのかなと思います」と話す。

目を引く身長はもちろん、足下の技術も高く、「自分はやっぱりドリブル。ドリブルがずっと好きでやっています」というドリブルは武器。「左利きでカットインができるので、相手の立ち位置とかを見て、相手が速くなかったらスピードで行ったり、自分から積極的に仕掛けて揺さぶったりは意識しています」。好きな選手は日本代表FW三笘薫とスペイン代表FWラミン・ヤマル。特に「三笘さんはもう本当に反発ステップがすごくて、あれを参考にしてやっています」と語る。

「やっぱり自分が起点で得点が生まれて、なおさら自分が決められたらいいなと思います」と中。「もう感謝しかない。いっぱいパスも出してくれるし、伸び伸びとプレーできています」という先輩たちと長い冬を過ごすために、次も出場機会が回ってくれば得点に絡むプレーで貢献する。

石黒登(取材・文)