「チームを引っ張ろうという意識が強い」 埼玉栄は同中出身の2年生CB櫻井悠琉が主将に!
指揮官も「ハルしかいない」「(2年生ですけど)チームを引っ張ろうという意識が強い」と期待する。滝井友和監督体制3年目を迎えた埼玉栄は今年、2年生CBの櫻井悠琉が主将を務める。
チームは中学でも腕章を巻き、今年のキャプテン候補とみられたCB原田空虎(3年)が新人戦を持って勉学に専念するために離脱。そこで新主将に立候補したのが新2年生の櫻井だった。
「アトラが抜けた中で自分がリーダーシップを取ってやりたいというのもそうですし、3年生から「やってくれ」という声もあった。だったら自分がまとめたいなというので立候補しました」
櫻井も埼玉栄中3年次にキャプテンを経験。高校でも先輩の原田のプレーやリーダーシップ、振る舞いなどを見ながら「自分もこういう選手にならなきゃいけないというのはあった」と話す。
「中学の頃から1対1の守備とか、対人は負けないっていうのが自分の中であった」。中学時代からさまざまなポジションを経験してきた中で原田の離脱に伴い、今年からセンターバックに。「まだ全然できない部分も多いですけど、最近はセンターバックも楽しくなっていて。そういう部分でもアトラの代わりになれればなっていうのはあります」と新ポジションについて語る。
「ヘディングで勝ったり、やっぱり0で終われた試合は嬉しいですし、1対1の守備で止めたり、逆に味方を動かしてそこで奪えたり、戦術的な部分でも最近センターバックって深いんだなっていうのはあってそこも面白いところ」と話し、「センターバックになったことで余計声を出しやすくなって、リーダーシップも取れて。もうあとはプレーで見せるだけだなと思います」と力を込めた。
「埼玉は蹴ってくるチームだったり、フォワードの2トップが強くて、その2人で戦ってくるチームも多い。そのフォワードを止めてチームを勝たせる」のは今年のテーマ。また「大学のことも見据えて、スカウトとかも今年で何個か取れたら」と個人としてのアピールにも意欲を燃やす。
櫻井が中3次の2022年に高校は選手権予選で12年ぶりの4強入り。「2年前のチームをしっかり超すっていうのは自分たちの中で最低ライン。この難しい埼玉県を突破して、しっかり全国に出場するっていうのが今年の目標」だ。「(個人としては)やっぱりミスをしないっていうのは大事ですけど、ミスした後のカバーリングもそうですし、ほかのチームメイトにも声をかけるっていうのが一番自分にとってできることだと思う。そういうところでキャプテンとして、リーダーシップを見せていきたいと思います」。「伸び代しかない」(監督)、2年生主将の挑戦が楽しみだ。
石黒登(取材・文)