武南MF飯野健太、スピードスターが「自分の個性」発揮し躍動 先制弾に繋がるPK奪取も

初戦の緊張感もあった中で「自分の個性」を発揮し、勝利に貢献。武南MF飯野健太(3年)は先制弾に繋がったPK奪取はもちろん、スピードに乗ったドリブル突破で右サイドを制圧した。

「相手が4-3-3で自分についてくると思ったので、裏のスペースは絶対に抜けるなと。スピードでは絶対に勝てると思ったので、中盤から裏に出すボールはチームとして毎回狙っていた」

50メートル6.2秒の俊足に加え、「切り返した後とか、潜るところ、最初の10メートルとかの初速が自分の一番の特徴」と話すアタッカーは自慢のスピードを生かして右サイドで躍動する。

すると前半17分、「最初の方に1回切り返さないで突破して、その時点で相手は多分縦を警戒していたので、その後は切り返しが利くかなと思った」と序盤から餌を撒いていた切り返しからシュートし、こぼれ球からPKを獲得。これをMF松原史季(3年)が決めて先制弾となった。

後半も意識しているという「深さ」のある切り返しや徹底した仕掛ける姿勢からチャンスメイク。また、終盤の疲れの出る場面でも、ほかの選手は追いつかないようなボールにもグンとスピードアップして追いつき、マイボールにするなど、最後の瞬間までチームに貢献する動きも光った。

「ホームで迎える選手権の初戦で緊張感もあった中で最初から自分の個性が出せて、PK獲得もできたし、試合を通じて活躍できて、勝利に貢献できてよかった」と試合後には笑顔も見せた。

「全国の借りを全国で返す」は今大会の武南の合言葉。飯野も「本当に後悔している」と話す、その借りを返すために、インターハイ後は「裏の抜け出し」を特に意識。「センターバックとサイドバックの間を狙うプレーがインターハイの時とかはあまりなかった。それは練習していて、本当に効くようになって、いまではどのチームでも効くと思っている」。この日は縦関係を組む右SB齋藤瑛斗(3年)の縦パスからの抜け出しで何度も裏を取り、チャンスを作っていた。

「選手権もこれが最後。全国でチームとして借りを返すためにこんなところで負けていられない。次の試合もスタジアムで緊張すると思うんですけど、絶対に自分のプレーを出して完勝したい」。自慢のスピードで相手の守備を切り裂き、得点に直結するプレーでチームを勝利に導く。

石黒登(取材・文)