途中出場のCBがチームを救う決勝弾!武南DF岸雅也「中心選手に」スタメン奪取へ意気込み

出場機会を待ち望んでいたCBがチームを救う決勝ゴール。武南は0-0で迎えた後半39分、CKからの混戦を途中出場のDF岸雅也(3年)が左足で蹴り込んで、勝利を手繰り寄せた。

怪我などもあり、岸のいまの立ち位置は控えのCB。当然「悔しい気持ちはあります」。それでも内野慎一郎監督は「実際にいま出場機会は少ないですけど、だけど絶対に役に立つと期待している選手」と話す岸は後半13分からピッチへ。入りはプレーも固く、「なかなか試合に入り込めなかった」が、「このままじゃいけないなと思いました」というCBは終盤に大仕事を果たす。

39分、武南は右CKをDF小金井遥斗(3年)が打点の高いヘッド。さらにゴール前の混戦をFW戸上和貴(3年)が詰めにいくが、この日何本も決定機を阻止してきた狭山ヶ丘DFの足が伸びる。それでもそのこぼれ球に詰めたのが岸だ。一度目の競り合いから態勢を取り直すと、こぼれ球を左足で決めた。チームを救った決勝弾は公式戦初ゴール。「決まった瞬間はすごく嬉しかったです」。ゴール後は仲間たちに囲まれ、祝福を受けた背番号4は歓喜の瞬間を振り返った。

もともとボランチが主戦で、高2の途中から本格的にコンバート。状況判断が武器で「試合の戦況とか流れを見て、パスやドリブルを織り交ぜながらゲームを支配できる選手」が理想だ。この日は「セカンドボールの予測だったり、周りの状況判断がうまくできなかった」とゴール外では決して思うようなプレーができたわけではなかったが、試合経験を重ねながら理想像に近づく。

「どんどん出場機会を増やしていってスタメンになれたら。スタメンに定着するだけでなく、チームの中心選手になっていきたい」。競争を求めるチームでポジション奪取に意気込みを語った。

石黒登(取材・文)