FC東京内定MF荒井悠汰、鹿島内定DF津久井佳祐 昌平から2人がJ1の舞台へ、合同記者会見【全文レポート】

27日、昌平高校にて来季FC東京に入団が内定したMF荒井悠汰、鹿島アントラーズ入りを決めたDF津久井佳祐の合同入団記者会見が行われた。ここでは記者会見の全文をお送りする。

質疑応答

―荒井選手に。FC東京のサッカーについて

荒井:しっかりキーパーからビルドアップして、ワンタッチをうまく使ってゴールを目指している印象があって、サイドの選手はドリブルで仕掛ける選手が多かったので、自分のプレースタイルと合っているなと思ったのでFC東京を選びました。まずはいち早く試合に出てFC東京の勝利に早く貢献したいなというふうに思っています。そのためにいま練習後とか、対人の部分だったり、しっかり両足の練習だったり、そういう工夫をしています。

―吉村スカウトからアルベル監督の言葉を聞いて

荒井:すごく嬉しいですし、ドリブルでミスを恐れずに仕掛ける姿勢というのは大事だと思うので、プロ1年目からどんどんもっとチャレンジして良ければいいなと思っています。

―津久井選手に。自分のプレーのこだわっている点

津久井:やっぱり自分はビルドアップの部分が、ボランチをやっていたというのもあって、相手が前からプレスに来てもワンタッチでドリブルで剥がすところはこだわっていますし、評価された点というところではビルドアップの安定性を持ちながらも、その中で守備の部分で頭を使って取るというところを評価されたと思います。

―鹿島のサッカーについて

津久井:鹿島の試合をDAZNで見ていると、キーパーからゴールキックで繋いでいくというのが多くあったので、そこでは自分のビルドアップが生かせるのかなとは思いました。

―吉本スカウトに。FC東京で過去、高体連の選手が2年生で加入が内定したというのは

吉本:高体連の選手で2年生のうちに内定が決まったのは荒井選手が初めてで、また特別指定選手で高校生のうちにルヴァンカップだったりに出場するのは荒井選手が初めてになります。(J3参戦時はあり)

―アカデミーからの昇格もあった中であえて外から取った要因は

吉本:いまおっしゃった通りFC東京にはアカデミーがあって、今年も4名の選手がトップチームに入ることになりました。ここ3年間ではFC東京はアカデミー以外の選手、高卒の選手は松木(玖生)選手しか入っていません。(その中で)しっかりアカデミーの選手を見た上で荒井選手は個で違いを見せられて、しっかりと個で剥がす力があり、相手の組織を破壊できるといいますか、そういった部分がとても優れていると思って、これは誰にも負けない武器だと思ったので、FC東京の武器になってくれると思い、しっかりと見た上で来てほしいと思ったので、オファーをださせてもらいました。

―荒井選手に。すでにルヴァンカップで試合に出ていて、Jのゲームを体感していると思うが、現時点での手ごたえ、逆に足りないところは

荒井:プロの中でも身体の当たりというのは負けている感じはしなかったので、あとは自分の特徴のドリブルというところをもうちょっと出していきたいなと思っています。

(足りない部分について)やっぱりプロのパスの質だったり、練習の強度だったり、そういうのが全然違う。まず高校と違うのは、プロはピッチが濡れていて、パスのスピードだったり、来るスピードが全然違うので、そこは早く慣れないとなというふうには感じています。

―アルベル監督のサッカーを体感してみて

荒井:自分の足りなかったオフのところで、アルベル監督に代わってから背後を意識していて、自分も練習に参加させてもらった時に結構「背後を意識しろ」というのは言われていたので、その部分で背後を取る意識というのは変わりました。

―プロでの対戦への想い

荒井:6年間、仲良かった佳祐とは来年からはライバルになってしまうんですけど、やっぱり佳祐には負けたくないので、もし試合でやった時は勝ちたいなと思います。

津久井:自分がCBで悠汰が前目というところもあって、何年か経つにつれて試合をするとは思うので、いま悠汰に負ける気はないですけど、何年経っても悠汰には負けないと思います(笑)。

―藤島監督に。どういう選手になっていってほしいか

藤島:荒井に関しては先ほどからも話が合ったように、やっぱりゴールに向かう積極的な仕掛けというか、そういったチャレンジに関しては強気な姿勢でずっと続けてもらいたい。その中で武器というところはまたさらに伸ばしていく、そういったメンタリティの強さもありますので、そこをブレずに続けてもらいたいなというように思っています。

津久井に関してはもちろん身体をもっとしっかりと作ってという状況だと思いますけど、その中で冷静な判断というところもすごく大切ですし、J1になれば相手チームのFWの多くは外国人選手。そういった強力な、強烈な個と対峙する状況ですので、もちろんその中に対応という部分の力強さというところも求められると思いますし、その中で判断というところ、予測という部分、そこに守備のうまさというところも継続して表現していけるような選手になってもらえれば、またさらに活躍もできるのかなというように思っています。

―2人に。自分のどんなところを見てほしいか

荒井:自分の特徴はドリブルからのチャンスメイクだったり、身体の強さなので、サイドでボールを持った時のドリブルだったり、あとゴールやアシストというところを見てほしいなと思っています。

津久井:もちろん自分のプレーの特徴も見てほしいですけど、アントラーズは常勝軍団と言われているので、自分も勝ちにこだわる姿勢というのを見てほしいと思います。

―将来的な展望、どんなサッカー選手になりたいか

荒井:まずはFC東京の試合に出て、しっかりと結果を残してから、将来は海外でサッカーしたいと思っています。

津久井:自分はまず鹿島アントラーズでスタメンに定着して、リーグ戦やカップ戦でしっかりとタイトルを取っていけるような選手になっていきたいです。

―牛島スカウトに。先ほど津久井選手について「昌平のCBらしくない」という話があったが、逆に「鹿島らしくない」CBでもあるという印象もあるが

牛島:みなさんの印象からすると、鹿島のCBは強くてとか、対人能力というところが一番に来ると思うんですけど、いまの現代サッカーにおいては、正直いろいろなことをやらないといけないポジションだし、津久井選手はビルドアップのスタートというところもあるので、本当にいままでの鹿島っぽくはないかもしれないですけど、これから必要なCB像ではあると思う。

もちろん藤島さんがおっしゃるように、ここから身体を大きくして、強さというのも間違いなく身につけなくてはいけないですけども、そういった意味で鹿島は獲得を決めたというところと、先ほど本人の紹介のところでクレバーさというところが彼の一番の売り、状況判断というのが彼の一番の売りだと思うので、しっかりとゲームを支配する力というのを発揮してもらいたいなというところで、獲得に至ったというところになります。

―藤島監督に。7年連続16人Jリーガーを送り込んで、改めて荒井選手、津久井選手を育成するにあたってフィードバックした部分などはあるか

藤島:いま14人の選手が現役でプレーをしていますけども、昌平からプロにいった選手はまずはやっぱり技術的な部分、スキルの部分の高さを評価していただいてというのがわりと多かったかなと思います。その中で例えば、須藤(直輝/金沢)だったり、見てわかる選手というか、技術レベルが高校年代で高かった選手が多い状況もあります。

その前の年代ですと松本泰志ですとか、サンフレッチェ広島さんでも試合に出場させてもらう機会は多い選手もいますけども、逆に技術的な部分をフォーカスしたところからある意味、「求められたことに対しての対応力」という部分があった選手がいま試合に出られる選手になっているのかなと。アルビレックス新潟の小見洋太も、FWとしてどちらかというと動き出しのうまさという部分が顕著に見られてプロになった選手ですけども、いまはSHで攻撃の起点になるという部分だったり、ちょっと強みを変えるというか、自分が持っていたものに+α学んだことがしっかり体現できる選手が伸びてきているのかなと思っています。

そういった意味で先ほどもちょっとお話をしたんですけども、いままでとちょっと色が違うというか、もちろんスキルの部分はベースとしながら、特に荒井に関しては力強さという部分に関しては、高校1年生の高校選抜の試合でも大学生相手にフィジカル的にも負けていないというか、そういったところ、逆にいえば「それが売りですけど、それだけが売りではない」ので。こういった選手がプロに入って、どれだけパフォーマンスレベルを上げていけるかという部分に関してはすごく楽しみだなと思っています。とはいえ、まだ最後の質といいますか、結果という部分に関しては得点、アシストと数字で表現できる部分もあると思いますので、そういった部分がまたさらに磨きがかかれば良くなるなと思っています。

津久井に関してもCBという位置づけですので、先ほど牛島スカウトの話にもありました通り、これから求められる部分をより追求しなければいけないところもあると思いますけど、そこでしっかりと需要というか、対応できるポテンシャルは持っている選手だと思っていますので、そこはこれからが楽しみかなというふうに思っています。

―2人に。来年から敵同士になるが、日の丸をつければまた同じユニフォームで戦える。来年はU-20のW杯もある。日本代表への想い

荒井:まずはFC東京で試合に出ないと日本代表というのは選ばれないと思うので、いち早くFC東京の勝利に貢献できるように、日々のトレーニングからしっかりアピールして、そういう結果を残して、日本代表に選ばれたいなとは思っています。

津久井;自分はまだ代表に入ったことがなくて、周りの選手がどんどん代表に入っていって、すごいね、という話をしながらも悔しい気持ちはあったので、しっかりアントラーズで結果を残して代表に呼ばれるように、そして悠汰と一緒にできるように頑張りたいです。

石黒登(取材・文)

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