中盤でチームを支える万能リンクマン 安藤大翔が東浦和中を7大会ぶりの県制覇に導く
広川監督が「うちのチームは前線にフォーカスが当たりやすいですが、センターバックの2枚の頑張りと、はね返しの力、球際の力で、ここまで勝ち上がってきた。この2枚にも注目してほしい。そして個がある前線と最終ラインを繋げているのが、10番と20番の安藤兄弟。10番の安藤大翔から良いパスが出る。彼は両足も蹴れるし、得点力もあるので、これからが楽しみな選手」と評するのが、キャプテンで10番を背負う、安藤大翔だ。
決勝戦の南浦和戦でも中盤で激しくボール奪取をすると攻撃の起点となり、得点機会を演出。60分には、得意の無回転のミドルシュートを豪快に決めた。
試合後、安藤大翔選手は「最初、このチームが立ち上がった時に目標を立てたのが県大会優勝でした。最初は本当にできるのか?本当にその目標でいいのかと疑いもありましたが、しっかりその目標に向かって日々練習することができて、今日その目標を達成することができて、 本当に嬉しかったです」と、目標としていた県大会制覇を喜んだ。
決勝の相手となった南浦和中に対しては「大きい選手とか、速い選手もいて、 1年生の頃は8-1とかボコボコにやられるぐらい負けた相手。冬季リーグの決勝でも2-4で負けてしまって、ずっと勝てない相手でした。目標の相手で、絶対に倒すという強い気持ちで、南中に挑むことができて、それが結果に繋がったと思います。自分達もまさかそんな点を獲れるとは思っていなくて、相手に決められてもいいから、決め返して4-3でも勝てばいいと監督からの言葉もありました。まさか無失点で、しかも6点も決めて勝つことができた。自分たちを信じてやってきたことが結果に結びついたと思います」と、最後の大会で会心のゲームで、南浦和中に勝利したことに興奮の様子だった。
8月からの関東大会に向けて「関東大会は、自分たちはまだ経験したことない世界で、他の県の学校と戦うと思いますが、まずは保護者は、費用もたくさんかかると思うので、保護者、先生に感謝を忘れないでプレーしたいということと、一つ一つの機会で楽しんでプレーする所は忘れずにしっかり自分たちのプレーをしていけたらと思っています」と周囲のサポートに感謝をしつつ、次なる挑戦をしっかりと見据えていた。
個性ある集団の東浦和が、前回県優勝の時にならって、関東大会そして、全国大会出場に向けて突き進む。
椛沢佑一(取材・文)