熊谷MF富施琉雅、俊足アタッカーが1G1A 小6でサッカー始め、高校で選手として成長中

「自分のスピードを生かしたドリブルには自信があります」。熊谷の俊足MF富施琉雅(2年)は前半からその足を見せていくと後半35分、相手セットプレーからの速攻でボールを受ける。

初速で一気にトップギアに上げると、その後もグングンスピードを上げながら右サイドを駆け上がってクロスで追加点をアシスト。試合終了前には自ら得たPKを決めてゴールも記録した。

一発で局面を打開出来るスピードは大きな武器。田渕常夫監督も「非常に良いストロングを持っていて、性格もすごく前向き」と語る。そんな富施だが、サッカーを始めたのは小学校6年生から。もともとは地元のスポーツ少年団で陸上をやっていた。一気に初速でトップギアに持って行く瞬発力と、それを繰り返すことが出来るスタミナは競技を越え、サッカーでも生かされている。

サッカー歴が浅いこともあり、まだまだサッカー選手としての感覚が養いきれていないところはあるが、それは大きな伸び代があることの裏返し。富施自身も「まだこれからという感じです」と言いつつ、「最初は本当にスピードだけだったんですけど、高校に入ってからちょっとだけですけど、トラップとかボールコントロールがうまくなってきた」。指揮官も「この2年間でもすごくうまくなっているんじゃないかなと。ますます公式戦にたくさん出て、ギリギリの勝負をこなしていく中で良い選手になっていくんじゃないかなというふうに期待しています」と話す。

「自分の長所を生かしながらも、今度はクロスだけじゃなく、シュートまで持ち込むプレーも増やしていきたい」と富施。この1年でもサッカー的にさらに成長し、チームの勝利に貢献する。

石黒登(取材・文)