東松山ペレーニア

ヒガシマツヤマ ペレーニア

活動拠点東松山東中学校、都幾川リバーサイド
練習日火曜、水曜、木曜日は18時45分~20時45分 土曜、日曜日
HPアドレスhttp://www.pelenia.com/

松山のサッカーといえば1979年に東松山松山中が全国中学校サッカー大会で準優勝、ひとつ下のカテゴリにおいてもFC東松山が1987年に全国4強に入るなど、かつては浦和や児玉らと並び県内で強さを誇っていた。その後時代の経過とともに勢力図も移り変わる中で、「もう一度中学校年代を復活させよう!」という想いで1998年に立ち上がったのが東松山ペレーニアだ。

今年その意思を引き継ぐ選手たちが創設20年目でクラブ史上初の全国大会出場を果たした。

関東大会は2勝して全国に王手を懸けるもそこから3連敗。それでも最後の第15代表決定戦は先制されるもすぐさま同点とすると、延長後半の劇的弾でクラブとしてひとつ大きな歴史を刻み、福田博之U-15コーチは「子供たちの底なしの力を感じました」と目を細めた。初の全国はグループステージ敗退に終わったが、最終戦まで可能性を残すなどしっかりと足跡を残した。

福田博之U-15コーチ

チームのベースは徹底した「個」の育成にある。「常に小室守代表が言うのはプレーヤーとしてみんなを一緒にするな。個性を磨き上げろ。個を育てろと。何かひとつ欠けていても、ひとつ秀でているような、個性のある選手を育てていかないとダメとは言われています」と福田コーチ。ボールを持ったら少々強引にでも仕掛けていく、足元はなくともヘディング、足の速さなど、昔はそこかしこにいたような強烈な個性を持った選手の育成をテーマとして掲げる。

だからこそ教本通りにいけばパスを選択するような場面でも持てるならば持つ。シュートが打てるならチャレンジする。チャレンジの失敗には「こういうやり方もある」とアドバイスは与えながらも決して強要はしない。そういった個人を大切にするスタイルが、前橋育英高のエースで先日のSBS杯ではU-18日本代表として戦った榎本樹や、ボールスキルに優れる青森山田高MFバスケス・バイロンら、優秀なアタッカーを輩出するひとつの要因となっているのだろう。

かつて松山中などで全国に出場、松山に少年団を根付かせた“松山サッカーの父”ともいうべき岸智教諭。ペレーニアは初代・吉田英三郎代表をはじめ、現在の小室代表、福田コーチも岸教諭の指導を受けた、まさに直系のDNAを持つチームだ。「岸先生は生徒の特徴を見抜いて、そこを磨き上げていくところがすごかった。持ちすぎとか言われたことはなかったですね」(福田コーチ)という良い意味で型に嵌らない “松山らしさ”はいま同クラブに受け継がれている。

石黒登(取材・文)

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