平成28年度埼玉県高校サッカー新人大会南部支部予選決勝 浦和東 vs 浦和西
29日(日)、RHF駒場会場にて新人大会・南部支部予選決勝が行われ、浦和東高校と浦和西高校が対戦。浦和東西対決となったこの一戦は、PK戦までもつれ込んだ末、浦和西が勝利し支部優勝を飾った。
「とりあえず1位になれたというだけ。他には何もない」。浦和西・市原雄心監督は試合後、この一戦をそう振り返った。
ゲームは早い段階で動き出した。前半5分、ゴール前で混戦を作るとこれが相手のオウンゴールを誘発し、浦和西が先制に成功する。10分以降は浦和東がボールをキープする展開となったが、浦和西も高い守備意識を持ってこれに対抗し、前半は0-0のスコアレスで折り返す。
なんとか裏を狙うという本来の戦術に持っていきたい浦和西は、後半17分に準決勝・埼玉栄高校戦で逆転の立役者となったジョーカー・楮本颯を投入。しかし、なかなか流れを取り戻せずにいると、浦和東は30分に野口滉平のクロスに小川翼が点で合わせ、ついに同点ゴールを奪う。
「浦和東は残り15分でも足が止まらない。そこでやられないようにということは言っていたが、最後のところでやられてしまった」と市原監督。それでも「一人一人が声を出し合って良い雰囲気を作っていけた」(田中隆太郎主将)というイレブンに不安は感じなかったという。
後半32分には昨日も躍動した1年生の森喜紀を送り出す。その森は38分に田中のインターセプトからチャンスを作るが、シュートまで持っていくことはできず。逆に終了間際には浦和東が連続して好機を迎えるが、守備陣が最後まで耐え、試合は延長戦、そしてPK戦に突入する。
2試合連続のPK戦に「もうやってやるぞという感じ。自分の思った方に飛べば止められると思った」とゴールキーパーの斉藤大伽。昨日も相手の2本目をセーブしていた浦和西の新守護神は、この日も2本目、7本目を冷静に止めて、チームの支部優勝に大きく貢献してみせた。
「(今日の試合は)勝った気がしない。浦和東には次はやってやろう、次は負けないと思わせてしまうような試合だった。とりあえず1位になれたというだけ。それでも目標は優勝と言ってきた以上、優勝できたというのは評価してあげたい」と試合後に語った市原監督。
今大会は関東大会県予選支部代表決定戦も兼ねる。浦和西は3年連続で関東大会県予選出場を逃しており、「足元も本当はあるが、今回は勝負にこだわった」ことが結果につながった。
次週に控えた新人大会県大会については「県大会には強豪がたくさんいるから楽しみ。自分たちのやっているサッカーをしっかりと出して、優勝目指して頑張りたい」と田中主将。キーパーの斉藤は「まずは1勝から頑張っていきたい」と早くも気を引き締めていた。
尚、新人大会県大会には決勝進出の浦和西、浦和東の2校に加え、高校選手権予選ベスト8の浦和南高校、武南高校、大宮南高校の合わせて5校が南部支部代表として出場することとなった。
また、浦和北高校と川口東高校の7位決定戦は、後半12分に10番の杉村日太が決めた得点が決勝点となり1ー0で浦和北が勝利。この結果、関東予選県予選・南部支部代表7枠は、浦和西、浦和東、埼玉栄、市立浦和高校、国際学院高校、大宮東高校、浦和北となった。
石黒登(取材・文)
結果
浦和西 1(5PK4)1 浦和東
1(前半)0
0(後半)1
0(延前)0
0(延後)0
5(PK)4
東部
決勝
越谷西 2-0 越谷南
優勝:越谷西
準優勝:越谷南
3位:春日部
3位:花咲徳栄
5位:春日部東
西部
決勝
西武文理 1-0 ふじみ野
7位決定戦
東野 0-2 川越南
優勝:西武文理
準優勝:ふじみ野
3位:狭山ヶ丘
3位:立教新座
5位:慶應志木
5位:武蔵越生
7位:川越南
南部
決勝
浦和西1(5PK4)1浦和東
7位決定戦
川口東 0-1 浦和北
優勝:浦和西
準優勝:浦和東
3位:市立浦和
3位:埼玉栄
5位:国際学院
5位:大宮東
7位:浦和北
北部
決勝
成徳深谷 1-0 本庄第一
優勝:成徳深谷
準優勝:本庄第一
3位:桶川
3位:深谷第一
5位:熊谷