[女子選手権]昌平、松山女子に8発快勝で準決勝へ。後半に相手の堅守を攻略し一挙6得点
令和7年度埼玉県高校女子サッカー選手権大会準々決勝が9月28日に行われ、昌平と松山女子が対戦。大会連覇を狙う昌平が後半に一挙6得点を奪うなど8-0で快勝し、準決勝に進出した。

両チームは総体予選でも対戦し、昌平が2-0で勝利していた。昌平はボールを保持して進め、マイナビ仙台内定のFW松井美優(3年)がアタックを牽引。9分には力強い突破でゴール前でファールを獲得すると、MF岡本明莉(1年)のFKに松井がヘディングで合わせて先制した。
一方、先制を許した松山女子も相手の縦を警戒しながら、ラインコントロールしてオフサイドトラップを仕掛け、10番DF佐藤珠真(3年)が要注意FWの松井に何度も喰らいついていく。また、GK窪川桃歌(3年)もボールにアタックしながら相手の決定機やクロスボールを防いだ。
昌平は40分、岡本が自ら得たペナルティキックを決めて2-0としたが、押し込みながらも前半はシュート5本に抑えられる展開に。DF小室瑠花(3年)は「もっと普段だったらガツガツ、ゴールに沸いていく人が多いんですけど、今日は後ろで繋ぐことが多くてゴールになかなかいけなかった」と振り返る。前半はゴール前に潜っていくような動きや積極性を欠く部分もあった。
それでも後半は「自分たちのやりたいような、中央で繋いで、ゴールに結びつくようなプレーが多くできたと思います」(小室)。ボールを繋ぎながら、2、3列目の選手が前線に関わって攻撃に厚み。9分にMF永井桃香(3年)のポストプレーからMF山田仁菜(3年)主将が決めると、12分にはMF鈴木海音(1年)が抜け出して右足で対角隅に突き刺して一気に引き離す。
16分には腕章を預かった小室のスルーパスからFW小河実夢(2年)が飛び出して沈めると、2年生FWは17、33分にもネットを揺らして後半からの出場でハットトリックを達成。40+2分にはMF小澤真由(2年)のFKからFW西脇優(3年)が決めるなど8-0で快勝した。
注目の松井は前半のみの出場も3戦連続のゴールでチームを牽引。それでも「相手が引いて守ってきた中で打開できなかったり、先走ってしまったり、丁寧にできないところがあった」と反省する。「まだ自分の実力を発揮できていない。準決勝、決勝はもっと相手のレベルも上がって厳しくなると思うので、この1週間でちゃんと自分を出せるようにやっていきたい」と意気込む。
女王として臨む中で、勝たなければいけないというプレッシャーから固さが出ているのも事実。その中で小室は「(次は)前半から、前からどんどんゴールを目指して、全員で点を取っていきたい」とした。準決勝の南稜戦は前半から昌平のサッカーで押し込みながら点数を重ね、勝つ。
石黒登(取材・文)
試合結果
昌平 8-0 松山女子
2(前半)0
6(後半)0


