[選手権]越谷西が2年連続の決勝Tへ。総体ではS1聖望学園相手にも守備で手応え、チームベストの4強入り目指す

第104回全国高校サッカー選手権大会・埼玉県一次予選会は20日に代表決定戦が行われ、Dブロックでは越谷西と坂戸西が対戦。越谷西が3-0で勝利し、決勝トーナメント進出を決めた。

越谷西は前半7分、左サイドで起点を作るとMF目黒大心(3年)のグラウンダーのクロスをMF和田朋也(3年)が落とし、MF丹下隼輔(3年)が右足でコースに流し込んで先制した。

「幸先良く先制点が取れて、だいぶあれで楽になったんじゃないかと思いますし、緊張感もほぐれたところもあって、あそこで本当にリズムを取れたのは良かった」(越谷西・川北康博監督)

1点を追う坂戸西は16分、MF山口夢人(3年)主将が運び出し、MF杉田広太郎(3年)がゴール前に触ればというクロスを供給するが、ここは越谷西GK小山蓮友(3年)がしっかりと捕球する。逆に越谷西は飲水後の24分に目黒が相手のビルドアップをカットし、追加点を奪った。

点数とともに固さもほぐれた越谷西は、MF鈴木淳ノ介(3年)主将、丹下、MF吉澤優(3年)を中心に下で繋ぎながら、相手をいなして前進。「もうそこはずっと3年間やらせてきているところ。その集大成としての選手権なのでスタイルは変えずに」(監督)臨み、相手を押し込んだ。

前半終了前の負傷で丹下がHTにベンチに下がるというアクシデントもあったが、後半もメンバーを次々と入れ替えながらチャンスを作り、10分にはDF大津拓海(3年)のミドルシュートがクロスバーを叩き、24分にはFW小林響(3年)、目黒が連続シュートでゴールに迫った。

終盤の37分にはMF中野陽生(3年)のスルーパスにMF小野輝貴(3年)が斜めのランニングで抜け出し。シュートは相手GKに弾かれたが、こぼれ球を目黒が決めて勝負を決める3点目を奪った。終盤も集中を切らさず、越谷西が3-0で勝利し、昨年に続き県大会切符を掴んだ。

今年は新人戦から県リーグのチームと経験値を積んできた中で、総体予選では1回戦でS3の本庄東に逆転勝ちを収め、2回戦ではS1所属の聖望学園と対戦。0-1で敗れたが、県1部の強豪に最少失点で抑え「守備のところではある程度評価ができるところかなと思います」。この日も小山が声を切らさずチーム全体でチャレンジ&カバーを徹底。2試合連続の無失点で締めた。

また、聖望学園など上位のチームと戦っていくために、この夏は攻撃面を改めてフォーカス。奪い返してからのボールを逃がすところなどの練習を積んできた。選手権のチームベストは2021年にも記録したベスト8。川北監督は「それを越えられるようにっていうのはもうずっと言い続けている。ベスト4の景色を見られるように1つ1つ戦っていければ」と意気込みを語った。

石黒登(取材・文)

試合結果

越谷西 3-0 坂戸西
2(前半)0
1(後半)0