[総体]昌平が4発快勝でまずは初戦突破!昨夏日本一の立役者のひとり、MF長璃喜がいきなり2発
令和7年度全国高校総体(インターハイ)男子サッカー競技は27日に2回戦が行われ、県代表で昨夏県勢として51年ぶりの日本一に輝いた昌平が登場。初戦は秋田商(秋田)と対戦し、MF長璃喜(3年)の2ゴールなどで4-1で快勝した。3回戦では阪南大高(大阪)と激突する。
スコアは早々に動いた。昌平は前半6分、エリア前で10番MF山口豪太(3年)からの横パスを受けたMF人見大地(2年)が左足を一閃。矢のようなシュートがゴールネットに刺さった。
難しい初戦でチームを勢いづけるゴラッソで、芦田徹監督も「1点は大きかったと思います」。人見は「豪太からパスをもらう時にはもう打つと決めていた。顔を上げた時にキーパーが左に寄っていたのでニアを狙って本当に狙ったところにいきました」と会心のゴールを振り返った。
その後も昌平は中盤の高い位置で人見やMF飯島碧大(2年)がボールを回収しながら連続して攻撃。クーリングブレイク明けの25分にはFW齋藤結斗(3年)がゴールエリア手前から右足の強シュート。キーパーが弾いたこぼれ球にいち早く詰めた長が決めて早くも2点目とした。
28分には相手の決定的なシュートをGK小野寺太郎(3年)が横跳びでファインセーブ。勢いに乗る昌平は県決勝でV弾を決めた山口が果敢にシュートを次々と放っていくが、相手GKがハマっていたこともあり追加点とはならず。芦田監督も「前半のところでもう1点取れていれば、もう少し70分のコーディネートとしてはいろいろなことができたのかなと思います」と話す。
後半は夏場の連戦に備え積極的にメンバーチェンジ。31分にはMF佐伯優斗(3年)のシュートのこぼれ球をFW島田大雅(2年)が決めるなど、途中出場の2人が絡んだ得点も生まれた。
また、試合を通じて長が3年生の責任感を感じさせるように攻守でスプリント。「今年でみんなとできるサッカーがラストっていうのもあるし、このメンバーで日本一を獲りたい想いが強い」という長は35+8分、飯島のスルーパスに抜け出して逆足の左足でこの日2点目を突き刺した。
終盤に一瞬の隙を突かれて失点したのはもったいなかったが、初戦は4-1で快勝。芦田監督は「そんな簡単なゲームではなかったと思いますし、本人たちも初戦の難しさだったり、マインドの作り方は難しかったと思うんですけど、なんとか勝って良かったと思います」と振り返った。
県予選後のプレミアリーグではなかなか勝てない時期も。「毎週末そのため(プレミア)に準備をしていたので、自分たちのサッカーとか、自分たちがやることに目を向けてなかなか時間を費やせていなかった。でも、この(前期終了後の)3週間に関しては自分たちが、この全国大会でもやれることを増やすみたいなところをやるためには良い期間で、久しぶりにしっかり時間をかけてトレーニングできたかなというところはポジティブに捉えています」と指揮官は話す。
「もう間違いなく本当に一個一個だよ、見間違えちゃダメだよっていうことはずっと言ってきているし、選手もそのつもりでもちろんいるので、そういった意味では今日はとにかく最大限ケアをして、もう次のゲームっていうことでしかないですね」と試合後はすぐに次戦を見据えた。
石黒登(取材・文)
試合結果
昌平 4-1 秋田商
2(前半)0
2(後半)1