[S1]西武台Ⅱが前期最終戦を白星で飾る!セカンドとして初参戦の県1部で3位と存在感。後期リーグ、個人昇格を見据え成長の夏へ
12日、高円宮杯JFA U-18サッカーリーグ2025埼玉S1リーグ第7節の延期分が行われ、3位・西武台Ⅱと9位・浦和南が対戦。西武台Ⅱが2-0で勝利を収め、前期最終戦を白星で飾った。
西武台は今シーズン、新人大会、インターハイ予選、プリンスリーグ関東2部、そしてS1リーグとホームで無敗を継続。この日もホームの大声援の前でセカンドチームが強さを発揮した。
西武台Ⅱは前半4分、MF佐藤響斗(3年)のワンタッチパスにMF飯塚琥大(3年)が抜け出して決定機。その後も佐藤、FW木村太俊(3年)の両翼が果敢に仕掛けてチャンスを作る。
すると12分、ゴール右斜め前でファールを獲得すると、ゲーム主将の左SB鈴木芯英(3年)のFKに「鈴木くんに聞いたらミスキックって言ってたんですけど、良いボールは練習の時から来ているので」と信頼して中央のスペースに走り込んだ飯塚が右足ボレーで決めて先制した。
浦和南は19分、MF富沢彪真(2年)が直接FKで狙うが、キーパーの正面を突いた。西武台Ⅱは鈴木やCB唐崎将(2年)が対角のボールを飛ばしながらサイドから攻撃。45分にはFW小田嶋勇吾(3年)のパスから佐藤が右足で決めきって追加点を奪い、2-0で折り返した。
後半は2点を追う浦和南が前線の圧を強め、途中出場のMF大塚逸平(3年)が運び出しから果敢にシュート。また、左サイドのMF沼尻爽汰(3年)のクロスからゴールに迫ろうと試みる。
西武台Ⅱは苦しい時間が続いたが、「チームを鼓舞する声とか、士気を上げる声かけを意識してこの1週間やってきた」というCB千葉瑛太(3年)が相手のセットプレーやロングボールで押し込まれる時間帯に声を出しながらチームとして粘り強く対応し、前期最終戦を勝利で飾った。
今季はチームとして「複数得点」ができていなかった中で先週の成徳深谷戦では2得点を記録したが、2失点し反省を残していた。この試合では今季初めて「複数得点」「無失点」の2つの目標をクリア。鈴木は「前期最後っていうところでみんなそこを目標にっていうのもあったので、それを達成できて、前期を勝利で終われたっていうのはすごく大きいかなと思います」と話した。
セカンドチームとして初の県トップリーグを戦う今年は、前期9試合を終えて5勝2分2敗の3位と上々のスタート。美川笙乃コーチは「最初はやっぱり初めてのS1でBチームだっていうところで物怖じするところもあったと思うんですけど、勝ちを重ねていくにつれて「本当に優勝も狙えるんじゃないか」っていう強い気持ちが選手たちの中にも、いま出てきている」と話す。
「分岐点だった」という昌平Ⅱ戦を1-0でものにして初勝利すると、続く細田学園戦で連勝。また、インターハイ予選決勝で昌平に惜敗した後は、1人1人がその悔しさをバネに戦い3勝1分と負けなしで大きく勝ち点を積み上げ、成徳深谷、武南に次ぐ好ポジションで前期を終えた。
初参戦初優勝を目指す後期リーグはもちろん、選手権で覇権を奪回するためには下からの突き上げは必要不可欠だ。今年も和倉ユースにはセカンドチームで参戦予定。プリンス関東2部の前橋育英B戦でゴールも記録している木村は「チームとしてもそうですけど、自分も点に絡んで得点で結果を残してトップにも上がりたいし、S1も優勝させたい。夏は結果にこだわってプレーしたい」。この夏にたくさんの経験値を吸収して成長し、リーグ戦や各々の個人昇格に繋げる。
石黒登(取材・文)
試合結果
西武台 2-0 浦和南
2(前半)0
0(後半)0