[関東大会]武南、東洋大牛久をPK戦で下しBグループ決勝進出!平野主将「武南らしいサッカーをして、絶対に勝ちます」
令和7年度関東高校サッカー大会は25日に2回戦を行い、都県2位によるBグループの戦いに臨んだ武南は東洋大牛久(茨城県)と対戦。1-1からのPK戦の末に勝利し決勝進出を決めた。
武南は1回戦から3枚を変更。ボランチの平野琉斗(3年)主将、準決勝1ゴールのMF関口海龍(3年)、右SBの大久保航大(2年)がスタメンに名を連ねた。前半2分には、左MFの渡辺悠(2年)のパスを受けたMF田中理月(3年)のミドルシュートがクロスバーを叩いた。
その後も前半は3本のシュートを放ったが、パスミスやコントロールミスなどもあり、なかなかプレースピードを上げていくことができず。内野慎一郎監督は「人工芝と天然芝の違いはあったと思います。その中で相手をいなせるというか、さらすプレーはできていなかった」と話す。
濡れた天然芝の影響もありコントロールが定まらず、その中で選択肢が減少。それを覆すアイデアやボールの道筋を考えてプレーすることができなかった。なかなか決めきれずにいると29分、相手の変化をつけた右CKからこの日1本目のシュートをネットに運ばれて先制点を許した。
武南は後半、調子の上がらない10番のMF有川達琉(3年)を下げてMF八百川尚輝(2年)を投入。八百川を右に配置し、関口を左にシフトチェンジするとともに、渡辺をFW塚田恵斗(2年)との2トップ気味に配置したことにより、後半は前半と比べて裏を取る機会が増えた。
2分には平野の縦パスを起点に渡辺のマイナスクロスから八百川が惜しいシュート。5分にはカットインした関口が深い切り返し2つで相手DFを剥がし放ったシュートがわずかに外れた。
5バックと中盤4枚でブロックを作ってくる相手に対し、武南はなかなか決めきれない時間が続いたが、焦れずに攻めると32分、右に再び移った関口が得意の仕掛けでサイドを抉り、クロスを渡辺がダイレクトで決めて同点に追いついた。1回戦は途中出場で決勝ゴールを挙げた関口は、「最後、点は決めたかったですけど、最近は点に絡めるプレーが多くなってきた」と話した。
試合はそのまま延長戦に突入。4分に途中出場のMF小山一絆(2年)のFKからDF小田村直澄(3年)がヘディングで迫り、5分には八百川、渡辺が連続してシュート。延長後半は平野が3本のシュートを放つなど気を吐いたが、ネットを揺らすことはできず、PK戦にもつれ込んだ。
互いに3本目まで全員が決めた中で武南は先行の4人目が失敗。それでも「自分自身、PK戦で1回も負けたことなくて。蹴る人には「絶対に負けないから」と。僕はもう楽しむだけで自信を持ってやりました」というGK金昶銖(2年)が声で相手に揺さぶりをかけながら、相手の4本目、5本目のキックミスを誘発。4-3でPKを制した武南がBグループ決勝進出を決めた。
決勝は帝京第三(山梨県)とのNack5スタジアム大宮決戦に。同会場は来週から始まる総体予選準決勝、決勝が行われる舞台でひとつ目安としていた舞台だ。平野主将は「チームの中で今日出た課題とかをもっと話して、ここをこうしたら得点に結びついいて、良い雰囲気を作れているなっていうところをもっと全体でうまくやっていけたらなと思います。(明日は)武南らしいパスサッカーと、あとはもうプレスバック、守備も徹底して絶対に勝ちます」と意気込みを示した。
石黒登(取材・文)
試合結果
武南 1-0 佐野日大
0(前半)0
1(後半)0