[SS1]大宮東、浦和を振り切り2位に浮上!「ここで使ったら変われない」10番FW松本淳が個での突破から決勝ゴール
11日、高円宮杯 JFA U-18サッカーリーグ 2025 埼玉 SS1(南部支部1部)リーグ第4節が行われ、大宮東と浦和が対戦。大宮東がFW松本淳(3年)のゴールで1-0で勝利した。
戦前の順位は大宮東が4位で、浦和が6位。上位進出に向けて両チームともに負けられない一戦は大宮東が制し、2勝1分1敗の勝ち点7で2位に浮上した。県立浦和は勝ち点3の7位。
「今年は僕が1年生から見てきた子たちが3年生になって、去年の子たちもよく頑張ってくれていたんですけど、自分らしいチームになってきたかなという代ですね」(森田克也監督)。昨年は3点取られても4点取り返すチームだった中で、今年の大宮東は守備をまず第一に考えながら粘り強く戦えるチーム。この日も「狙い通り」の0-0で折り返すと後半にスコアを動かす。
14分、「なかなか自分じゃ打開できないタイプなんですけど」という松本がハーフウェイライン付近からドリブルを開始。独力で1枚剥がすと「7番の増田(一輝)が走っていたのが自分の中でわかっていたんです。でも、ここで使ったら自分は変われないかなと思ったので、やっぱり自信を持って狙っていきました」。最後は右足でニアサイドを打ち抜き、ゴールネットを揺らした。
昨年から出場機会を掴む松本は攻撃に加え、献身的なプレスや守備の声かけでもチームを牽引。「やっぱり3年生として、去年は上級生に頼ってばかりだったので、去年からリーグに絡ませてもらっている身として、今年は10番もつけさせてもらっているので、まず自分がその先頭を切ってプレスとか、そういうところでしっかり後ろも自分の背中を見て、勇気を出して一個一個やってくれたらなという想いでやっています」と話す前戦の核が攻守でチームを勇気づけていた。
大宮東は右SBの鈴木瑛心(3年)のクロスやロングスローから力強く相手ゴールに迫るプレー。県立浦和も27分、10番FW小林潤(3年)のミドルシュートがクロスバーの下を叩く場面もあったが、押し込み切れなかった。そのまま大宮東が1-0でリーグ再開初戦を勝利。総体予選から1週間で3試合の厳しい日程だった中で、松本は「この3連戦で、やっぱり3連勝したいっていうのは森田監督も言っていた。1-0でも勝って、本当に安心しています」と表情を緩ませた。
新人戦は南部支部の3回戦で川口東に0-1で敗れた。松本は「やっぱり正直、自分たちに甘さがあったと思うし、勝てるだろうっていう想いが多分チーム全体としてもあったと思う。でも、逆にその苦しい想いをしたからこそ、いまは一歩一歩進化できているかなと思います」と話す。
今季初の県大会となる総体予選に向けては「新人戦ではちょっと悔しい想いが多かったので、その雪辱を果たすっていうわけじゃないですけど、自分たちは全然やれるんだぞっていうのを示したい」と意気込み。また、「170人も部員がいて、その分関わってくれている人たちが多いと思うので、スポンサーとかもちょっと始めて、そういう人たちや親のためにも感謝の場としてやっぱり勝って、そういうみんなを新しいステージに連れて行きたいと思っています」と話した。
石黒登(取材・文)
試合結果
県立浦和 0-1 大宮東
0(前半)0
0(後半)1