[プリンス関東2部]西武台が健大高崎を振り切り、今季初勝利! 主将の高倉らDF陣にけが人続出もチーム一丸勝利を掴む
西武台がホーム開幕戦で今季初白星を獲得!高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ 2025 関東2部は13日に第2節の2日目が行われ、西武台は3-1で健大高崎(群馬)を下した。
西武台は前節、桐光学園に0-1で敗れ、黒星スタート。「桐光の圧力に負けてしまって、うちがやりたいことが消されてしまった。ボールを持たないで逃げるようなシーンが多かったので、それって1月からやってきたことじゃないよねと」(関根雄太監督)と課題を残すものだった。
この1週間は自分たちのサッカーをもう一度再確認し、ホーム開幕戦となったこの日は勢いを持って立ち上がりからチャレンジする。その中で前半3分、右SBの鈴木煌平(3年)の縦パスを起点に、MF杉山幸一郎(3年)が右サイドからクロス。FW青木彬朗(3年)の的確なポストプレーから最後はMF栗田駿弥(3年)が右足ダイレクトで決めて鮮やかな形で先制した。
中盤以降は相手に持たれる時間も増えたが、全体でプレスバックを意識しながらMF広瀬陸(3年)やMF吉田圭佑(3年)が相手FWをケア。42分には自陣で奪うと吉田が左サイドに展開し、栗田のクロスから青木が惜しいヘディング。直後にも青木のキープから杉山が狙っていった。
後半4分には連続したピンチで守護神のGK石田永遠(3年)が好セーブで抑えると、そこから一気にロングカウンターを発動。新人戦でも鋭い突破を見せていたFW太田和希(3年)が右サイドで長い距離を駆け上がると、クロスに青木がダイビングヘッドで合わせて追加点を奪う。
14分に失点したが、その3分後の17分、太田が前から寄せて奪い、ゴールエリアに侵入。混戦となったこぼれ球を欠場のDF高倉大翔(3年)に代わり、キャプテンマークを巻いた杉山が右足できっちりとゴールに蹴り込んで咆哮。桐光学園戦ではオウンゴールでの失点後、ややトーンダウンしたところもあったという中で再度引き離す強さを見せた西武台が今季初勝利を飾った。
西武台は桐光学園戦でDF千葉瑛太(3年)が負傷、さらに2日前の練習で高倉主将が怪我と開幕戦に出場したCB2枚が離脱するスクランブル。また、新人戦で高倉とコンビを組んでいたDF田谷巧翔(3年)やDF川口陽誠(3年)も故障でメンバー外と難しいチーム事情を抱えていた。
その中で前節ベンチ外のDF相木幹太(3年)が穴を埋めるプレー。関根監督は「外されても、本当にコツコツコツコツ気持ちを切らさずにやってくれていた。そういう選手が出てきて、活躍してくれたのは本当に一番嬉しい」と喜ぶ。DF遠藤陽(2年)や前日S1で90分を戦い、この日は途中出場したDF阿部貴史(2年)らも含め、チーム一丸となって勝ち取った勝利だった。
また、ホーム開幕戦に向け、ピッチ外のメンバーたちも最高の雰囲気を準備。副将の杉山は「ホーム開幕戦っていうこともありますし、下級生や新しい1年生も入ってきて、いろいろな人から見られる中で、今年の西武台の強さっていうのを見せつけるためにもみんな気持ちが入っていた中で3-1っていう結果で勝てて良かったです」と今季初勝利にホッとした表情を見せた。
昨年は最後までもつれた中で薄氷の残留。まずは早い段階で残留を確定させるためにも大きな勝ち点3となった。その中で杉山は「今年は先生からプリンス残留っていうのを言われてますけど、やっぱり(プリンス関東1部)昇格っていうのが僕たちみんなのでかい目標。インターハイもシーズンをもうちょっとやったら始まってくると思うので、インターハイで全国に出るためにもこのプリンスリーグっていうのを無駄にしないで、一戦一戦戦っていきたい」と意気込み。この勝利を足がかりにリーグ戦で勝ち点を積み重ねながら成長し、「でかい目標」にたどり着く。
石黒登(取材・文)
試合結果
西武台 3-1 健大高崎
1(前半)0
2(後半)1