[浦和カップ]2日目は2戦3発と大暴れ。MF山崎倖汰の劇的決勝弾で市立浦和が6大会ぶりの決勝ステージ進出!
第44回さいたま市招待高校サッカーフェスティバル「浦和カップ」2日目が30日に行われ、決勝ステージ進出の4チームが決定。県勢では市立浦和と浦和レッズユースがコマを進めた。
第9回大会以来の優勝を狙う市立浦和は初日、旭川実業に1-1、新潟西に2-0で勝利。2日目も今冬選手権に出場した帝京大可児にMF山崎倖汰(新3年)、MF中沢壮佑(新2年)の右CKからDF中尾蒼一朗(新3年)が頭で決めて2-0で勝利し、予選リーグ最終戦を向かえた。
最終戦はRB大宮アルディージャU18と対戦。決勝ステージ進出に向けて勝ち点3が欲しい市立浦和だったが、1、2年生主体に強度の高いプレーを見せるRB大宮に先制を許してしまう。RB大宮は前半6分、MF大平翔太(新2年)のラストパスをFW福原浬翔(新1年)が決めた。
福原は17分にも惜しいシュート。市立浦和はFW大木彬照(新3年)が右サイドで突破を試み、23分にはMF濱野歩純(新3年)のFKがクロスバーをかすめたが、決めきることができない。
市立浦和は後半、GK以外の10人を変更。総力戦の体制で挑む。するとこの日の主役となったのが山崎だ。帝京大可児戦ではFWとしてプレーし、開始1分にチームを勢いづける先制弾を決めていたMFは2戦目はボランチで後半から出場。そして8分、右SBの中尾の好クロスに「いつもFWなので、FWの抜け出しと違って、中盤だと最初ディフェンスラインのマークがいないので、フリーで抜け出せた」という山崎がジャンピングボレーで合わせて同点に追いつく。
さらに20分には中央付近からのFKの場面で「最初は中に入れるって思っていたんですけど、周りを見てみたらフリーで「これいけるんじゃないか」と思って呼んで。最初はチームメイトも「えっ」って思っていたと思うんですけど、呼んで、結構シュートは得意なので、あとは思いっきり振りました」。DF定松優(新3年)からボールを呼び込むと、右足の超ロングシュートで突き刺して2試合連続の決勝点をマークし、チームの逆転勝利に貢献。最終的には5チームが勝ち点10で並ぶ大混戦となった中で、得失点差で市立浦和が3位となり決勝ステージ進出を決めた。
「関東予選が控えている中、それに向けて良い雰囲気でっていうのもあるんですけど、ちゃんと優勝を目指してやっていたので決勝トーナメントに行けて良かったです」。今大会は故障明けだった中で毎日練習後に蹴り込んでいるというシュートで2日目は2試合3発。大野恭平監督も「良い感じで力も抜けているし、落ち着いてやっているので、すごく良くなりましたね」と話す。
新人戦では支部準々決勝で国際学院に0-1で敗退。「その時は本当に悔しくて、それは忘れられなくて。3年生なので、最後の大会が一個一個なくなってくるので大事にしたいです」。来るS2リーグ開幕、関東大会予選に向けて大会最終日もゴールを奪ってシーズンに弾みをつける。
石黒登(取材・文)
試合結果
市立浦和 2-1 RB大宮アルディージャU18
0(前半)1
2(後半)0