[さいたま市冬季大会]後半に強さ見せた南浦和中がV!初の学総制覇、3年ぶりの全国を目指し成長へ

令和6年度さいたま市冬季大会は9日、レッズハートフルフィールド駒場で最終日が行われ、決勝は南浦和中と尾間木中が対戦。南浦和中が後半の2発で2-0と勝利し、優勝を飾った。

新人戦は市予選準決勝で対戦し、南浦和中が2-1で制しているが、終盤まで点数が動かず、延長戦での決着。「お互いに知り尽くしている」(清野大輔監督)両雄の対決は拮抗した展開となった。

尾間木中は昨年の新人戦にも1年生ながらスタメン出場していたMF越戸俊晴ら複数枚が不在の中で10番MF水上瀬那(2年)を中心にアタック。南浦和中は10番FW関塚遼(2年)がこの日も前線で怖さを見せていたが、なかなかゴールに迫りきるシーンを増やせていなかった。

それでも南浦和中は0-0で向かえた後半2分、関塚が中盤でボールを持つと、「左側の前の方のスペースが空いていたので、裏に出してくれるかなと思って走った」というMF藤井真暉(2年)が前線にタイミング良くランニング。キーパーも出ていたが、しっかりと寄せて先制した。

南浦和中は5分にもMF関本悠吾(2年)が持ち出し、藤井が惜しいシュート。一方、尾間木中は7分、FW長蒼斗(1年)が右サイドを運び中央へクロス。決定機になりそうな場面だったが、FW山﨑瑛太(1年)の足下につかず、南浦和中DF井上泰一(2年)が蹴り出して難を逃れた。

後半は運動量を持ち味とする南浦和中が強さを見せて敵陣でプレー。また、前半は逆サイドをうまく使うことができていなかった中で、ハーフタイム明けからはサイドにシンプルにボールを入れながらそこから縦のスペースに素早く配球し、サイドで数的優位を作りながら攻め込んだ。

25分にはエースの関塚が左足を振り抜いて、初戦の2回戦から全試合ゴールとなる今大会7得点目をゲット。また、終盤にはともに1年生のDF秋本岳輝、MF中沢輝星を中盤で投入。清野監督も「だいぶエネルギーがあって、最後の5分間は結構良かった」と及第点を与えていた。

次なる目標は学校総体制覇、そして関東大会を突破しての3年ぶりの全国だ。関塚主将は「去年も全国という舞台にはたどり着けなかったので、去年の分まで、自分たちが目標にしている全国ベスト8まで行けるように、これからもたくさん練習して頑張っていきます」とし、藤井は「1試合1試合を大事にして、自分自身ももっと成長できるようにして頑張りたい」意気込みを語る。

昨秋の新人戦は聖望学園中に敗れ、準優勝。同決勝ではピッチ内でうまく修正することができず、相手に連続失点を許した中で、流れが悪いときの声かけにもこだわりながら夏の本番に向かう。

石黒登(取材・文)

試合結果

南浦和中 2-0 尾間木中
0(前半)0
2(後半)0