[彩の国カップ]白熱の“越生線ダービー”は東国大が1-0で城西大を下し大学代表に!3試合を通して失点1と守備に手応え

天皇杯の埼玉県予選を兼ねている「彩の国カップ 第30回埼玉県サッカー選手権大会」の大学代表決定戦決勝が8日に行われ、東京国際大が1-0で城西大を下し、大学代表の座を射止めた。

「西大家」にグラウンドがある東京国際大と、そのお隣の「川角」が最寄りの城西大。「絶対に負けられないなっていうプライドを持っていました」(東国大GK大畑神唯主将)という白熱の“越生線ダービー”は東京国際大が昨年に続いて制し、社会人代表との代表決定戦にコマを進めた。

城西大は先日のデンソーカップでともに優勝した関東選抜Aの一員としてプレーしたDF福元竣(3年)主将、大会優秀選手にも輝いた10番のFW佐藤遼(3年)がスタメン出場。立ち上がりから圧をかけながら、佐藤や越谷西高出身のFW南雲皓太(3年)が果敢にゴールを狙う。

東京国際大は川口青陵出身のCB大沼龍我、平川周汰(ともに3年)が跳ね返しつつ、セカンドボールの意識を高く臨み回収。そこからFW小西利空(2年)が迫力を持ってゴールに迫った。

するとスコアを動かしたのは東京国際大で29分、左SB濱﨑聡馬(3年)のパスから小西が左サイドを仕掛けてクロス。これにニアサイドに飛び込んだFW青木空斗(1年)がダイレクトで合わせて先制した。青木は今大会初スタメン。準決勝の尚美学園大戦では1-1の後半頭から出場し、29分にヘディングで決勝点を決めていた中で掴んだスタートからの起用に結果で応えた。

1点を追う城西大は佐藤を中心にゴールを奪いにかかるが、東京国際大は2CBが固い守備を見せ、GK大畑神唯(3年)主将もクロス対応など安定したプレーで得点は許さず。東京国際大は終盤、10番MF古谷柊介(2年)のクロスから途中出場のFW齋藤晴(2年)が、ATには古谷がゴールに迫った。追加点は奪えなかったが、1-0で勝利し、白熱の越生線ダービーを制した。

昨年は東根輝季(現鳥取)や吉田桂介(現長野)、板倉健太(現水戸)ら4年生が多かった中で今年のメンバーでレギュラー格は古谷のみ。前田秀樹監督も厳しい戦いを予想していたというが、3試合を通して失点1に抑え、「守備の面では合格かなと思います」と守りで一定の手応え。一方で追加点を奪えそうな場面もあっただけに「あそこでやはり決めないと、どんな試合でも勝てないというか、惜しかったっていうゲームじゃダメなんです」と得点力の部分は今後の課題だ。

これで大学代表となり、天皇杯 JFA 第105回全日本サッカー選手権大会出場をかけて4月27日、社会人代表のアヴェントゥーラ川口と激突する。昨年は決定戦で大宮アルディージャに延長戦の末に0-1と惜敗。また、社会人決勝で敗れたセカンドチームの東京国際大FCの分もある。

最多7度目の出場を目指す、チームを引っ張る大畑主将は「東京国際としてのプライド、関東1部でやっていますし、そのプライドっていうのは強く持っている。社会人がアヴェントゥーラさんに負けたっていうところで、自分たちが絶対に代表になってやるっていう、すごく大学としてその部分は強いので、その想いを持って、決勝戦に臨みたいと思います」と意気込みを語った。

石黒登(取材・文)

東京国際大 1-0 城西大

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