エースMF小澤が4発、秩父農工科学がいずみを下し1回戦突破! 次戦は大宮東と激突

第103回全国高校サッカー選手権大会・埼玉県一次予選会の1回戦が24日に航空公園で行われ、秩父農工科学といずみが激突。秩父農工科学が5-2で勝利し、2回戦進出を果たした。

「個人技はある程度できる子がいるので。リーグ戦を通して点数はどの相手にも取れているので、前の方はちょっと面白い子はいるかなと思います」(千葉典昭監督)。秩父農工科学は4得点を奪った10番MF小澤芥斗(3年)を筆頭に前線が躍動し、5発快勝で次戦にコマを進めた。

立ち上がりから小澤やMF金室佳樹(3年)を軸に攻め込むと前半6分、FW関根大羽(1年)からのパスを受けた小澤が右斜め45度の角度からコントロールシュートで流し込んで先制した。

30分には金室の仕掛けから、小澤が左足で放ったシュートがディフレクションする形で2点目。31分にはFW今井優羽(2年)のスルーパスに抜け出した小澤が「キーパーがニアにズレていたので」と右足のアウトサイドで決める、技ありゴールで前半だけでハットトリックとした。

秩父農工科学はハーフタイム明けの後半7分にもMF塩谷心(2年)がミドルシュートで加点。一方で暑さから前半走れていたところで走れない場面も増えてくるなど少しペースダウンした。

まずは一矢を報いたい、いずみは29分、前半から背後を狙う意識が高かったMF椎橋怜王(2年)がMF林空雅(2年)のスルーパスに抜け出して右足で落ち着いて流し込んで1点を返す。

秩父農工科学も37分、小澤がドリブルで切り込み決定機。その1分後には今井が惜しいミドルシュートを放つ。40分にはDF石渡柊叶(3年)主将のパスに裏に走り出すプレーで合わせた小澤がこの日4得点目を奪って再度突き放す。一方でいずみも最後まで諦めずに攻撃。43分、1点目と同様に林のパスに抜け出た椎橋がキーパーと交錯しながらも決めて、もう一矢報いた。

小澤はこの日4ゴールの活躍。1年次から10番を背負うエースMFは、独特の間合いと駆け引きを駆使して抜いていく1対1が武器で、昨年の選手権予選初戦の自由の森学園戦でも6ゴールを決めていた。「(4ゴールも)取れると思っていなかったので嬉しいです」と喜びを語った。

一方で守備では終盤の2失点もあっただけに石渡主将は「しっかり自分たちらしく攻められたんですけど、個人的なところでちょっとミスが目立って失点に繋がってしまった」と課題を口に。次戦は強敵・大宮東が相手だが、守備の部分を修正し、「自分たちのサッカー」を表現して勝つ。

石黒登(取材・文)

試合結果

秩父農工科学 5-2 いずみ
3(前半)0
2(後半)2