[学総]川口西中、川越西中との接戦を制し4強入り!“3年生が11人”の代の結末は果たして

令和6年度学校総合体育大会中学校サッカーの部は26日に準々決勝を行い、2021年大会覇者・川口西中は川越西中と激突。1-0で川口西中が競り勝ち、3大会ぶりの大会制覇に前進した。

川越西中はGK中村歩夢(3年)、MF猪飼悠太(3年)といったクラブからの転籍組、10番MF山崎輝(3年)など、個性豊かなチーム。この日もトップ下の猪飼がドリブルでチームに推進力を与え、前半5分にはエリア右でディフェンスを外し、角度のないところからゴールを狙った。

それに対し川口西は「一発で行くのをできるだけやめて、交わされたりしたら相手の邪魔をするというか、次の守備を待つ。そういうところをチームとして徹底できたと思います」(大森)。

相手の個やスピードのある選手に対し、まずは前を消しながら、距離感や数的優位を作って守備。中に入って来たボールはDF大森幹也(3年)、DF青木翔成(3年)のCBコンビとMF遠藤颯人(3年)、MF山之内健留(3年)のダブルボランチで蓋をしながら相手の攻撃に対抗した。

川口西中は10分、FW小松大馳(2年)のポストプレーから遠藤がシュート。川越西中は30分、猪飼の縦パスからMF大谷裕樹(2年)が連続してシュートを放ったが、大森、青木が連続してブロック。川口西中は粘り強く対応しながら好機を待つと、スコアが動いたのはその2分後だ。

32分、大森の左コーナーキックから混戦を最後に小松がプッシュしてゲット。打った本人は「触った感じはあまりしないんですけど(笑)、でもみんなのゴールというか、全員の気合いで入ったゴールなのかなと思います」と、「みんなの想い」がボールをゴールに動かしたと説明した。

川口西は後半、MF田島百和子(3年)を投入。ボールを持てる田島が左サイドで時間を作り出しながらゲームを落ち着ける働き。また、得点後はボランチに下がった小松が相手キーパーからのキックに対して「「負けたところは多分なかったと思います」とヘディングで跳ね返し続ける。

1点を追う川越西中は17分、猪飼が対角を狙った強シュートがゴールポストを強襲。33分には猪飼が切り込み、1対1を迎えたが、川口西中はGK稲垣日菜太(3年)が「気持ち」のセーブ。また、「今日はコーナーのキャッチが素晴らしかったと思います」という守護神はそこからのコーナーキックもがっちりとキャッチ。最後まで集中した守備を見せた川口西中が接戦を制した。

今年の3年生は11人と、横田純一監督が見てきた中でも最も少ない代。地区予選後には「子供たちは再び関東に行くという目標でやっている。もちろん苦しいゲームになると思うんですけど、でも3年生が11人っていう代に、何かそういう奇跡を起こせる気がしないでもないかなと思いながら楽しみに見てます」と指揮官は目を細めながら話していたが、その関東まであと1勝。

今大会7発のエースFW外岡恵吾(3年)は「(次は)自分が決めて勝ちたい」と意気込み。3年前に県大会で優勝したMF大森拓真(川口市立高3年)に続く、兄弟での栄冠を目指す大森幹は「明日の試合に勝って、関東を突破して、全国とかもっと上に行きたい」と力強く語った。

石黒登(取材・文)

試合結果

川口西中 1-0 川越西中
1(前半)0
0(後半)0