[学総]大宮北・埼玉朝鮮中合同が逆転で16強入り!後半に意識切り替え、3発

令和6年度学校総合体育大会中学校サッカーの部は22日、県内5会場で2回戦16試合が行われ、さいたま市3位の大宮北・埼玉朝鮮中合同は深谷南中と対戦し、3-1で逆転勝利を収めた。

スコアが動いたのは前半アディショナルタイムだ。深谷南中は敵陣右中間でフリーキックを獲得すると、主将のDF相﨑煌太(3年)の右足キックがそのままゴールに吸い込まれ先制した。

一方、大宮北・埼玉朝鮮中合同は攻撃的な配置で臨むも、初戦の入間豊岡中戦に続いてなかなか前半は自分たちの戦いができない時間が続いた。ハーフタイムには郭峻宇監督のゲキが飛んだ。

「普段の行いとかも含めてハーフタイムに、やっぱりこんな後悔の残る試合で終わらせたくなかったので、また本当にチャレンジャーの気持ちで引き締め直していこうということでまとめて、そうしたら身体も軽くなって、後がなくなった分、思うように動くようになった」(監督)

プレー面、精神面で今年のチームをリードするMFリ・ユシン(3年)は「もう中3はここで点を決めなかったら引退ということで、後半は本当に死ぬ気で戦って、心の部分で絶対に負けないこと。そこでやっぱりひとりひとりが全然心の入れ方が違ったと思います」とその変化を語る。

また、勝負の行方を大きく左右したのがCBキン・ユビン(3年)のFW起用だ。実戦では新人戦で一度試したことがあるものの、スクランブル的な措置だったが、これがピタリとハマった。

クーリングブレイク明けから前線に移ると「もうとにかく早く点を決めたかった」という背番号2がファーストプレーで結果。17分、MFユン・フィソン(3年)が持ち出してスルーパスを送るとキン・ユビンがこれに反応。最後はボールに滑り込む形で同点に追いつくことに成功する。

さらに21分にはキン・ユビンのパスを10番MF髙橋純(3年)がエリア左の角度のないところから沈め逆転。髙橋は入間豊岡中戦で複数回決定機を迎えるもノーゴール。「(悔しい気持ちは)めちゃくちゃあって、今日は絶対に決めようと思っていた」。エースナンバーを背負う意地を見せた10番は32分にも抜け出しからゴールを決めるなど、2得点の活躍で逆転勝利に貢献した。

埼玉朝鮮中は単独出場だった一昨年、昨年に続き、3年連続の16強進出。キン・ユビンは「いままで戦ってきた相手の想いも背負って、明日絶対に勝ってベスト8に進出したい」と語った。

石黒登(取材・文)

試合結果

深谷南中 1-3 大宮北・埼玉朝鮮中合同
1(前半)0
0(後半)3