[学総]川口戸塚西中は5年ぶりの夏の県大会でまずは1勝!爆発力のあるチーム、終盤に4得点で逆転勝利

令和6年度学校総合体育大会中学校サッカーの部が20日に各地で開幕し、1回戦が行われた。川口戸塚西中と日高高麗川・武蔵台中合同の一戦は、4-1で川口戸塚西中が逆転勝利を飾った。

先行したのは日高高麗川・武蔵台中合同だった。前半立ち上がり、MF根岸将己(2年)がドリブルでディフェンスを2枚剥がしスルーパス。これに抜け出したFW柊原遼(2年)が沈めた。

一方、川口戸塚西中は令和元年以来、5年ぶりの夏の県大会。「全員のテンションがいまいち上がらないまま、ちょっと中途半端に入ってしまい失点してしまった」とDF宮崎隼(3年)主将がいうように最後の夏特有の緊張感や暑さなどもあり、前半はやや後手に回ることが多かった。

それでも後半はピッチ内で声を掛け合いながら修正。後ろに人数をかけてくる相手に対し、追い越していく動きなどを増やしながら、チームとして圧力を持って連続してアタックを仕掛ける。

後ろ6枚で守ってくる相手の堅守を崩すのに苦労したが、切れることなく続けると、ついにその形が実を結ぶ。24分、CB新町将星(3年)ドリブルで運び出し、ロングボールを前線に配球。敵味方が競り、上を越したボールをDF西岡陽斗(2年)が左足で決めて値千金の同点弾とした。

西岡陽はこの日、左サイドバックとしてスタメン出場したものの、前半の途中で一度は負傷交代。それでも後半途中からピッチに戻ると「自分が決めてやりたいなっていうのがあった」。22分には右クロスから決定機を決めきることができなかったが、「県南リーグでも1回外した後に決めたことがあって、今回もまたチャンスが来ると信じていた」。そのチャンスを見事決めきった。

川口戸塚西中はこれで勢いに乗ると28分には「後半は右サイドのケントとのホットラインだけを意識して、中に入った時の抜け出すタイミングは何回かイメージしてきたところだったので、そこで1点をもぎ取るっていう気持ちがずっと残っていた」と話すエースストライカーのFW山田侑輝(3年)がMF森﨑健登(3年)のパスを引き出しエリア右から沈めて逆転に成功した。

アディショナルタイムも勢いは止まらず。33分にはMF金子琥祐(3年)がゲットすると、35分には山田が課題とする左足でこの日2点目とし、4-1で川口戸塚西中が逆転勝利を収めた。

「本当にサッカーが好きな子が多くて。技術の高い選手もいっぱいいるんですけど、でもただバラバラになっちゃうところがあったので、「それがひとつになった時、君たちの力はすごく大きくなるよ」っていういうことも日々伝えていて。なかなか結果が出ない時期もありましたけど、市学総のところから本当に良くなってきたかなと思います」(川口戸塚西中・安部哲広監督)

ドリブラーのMF折笠丞(3年)や森﨑など、クラブチームからの合流組も含め、個のある選手は多かったが、それをチームとして体現できるようになったことが終盤の4得点に繋がった。

石黒登(取材・文)

試合結果

川口戸塚西中 4-1 日高高麗川・武蔵台中合同
0(前半)1
4(後半)0