[学総]宿敵・新座第二中撃破で西武台新座中が初タイトル! 個がチームとして機能「本当に良いチームになってきた」
宿敵を下し、西武台新座中が初タイトル! 令和6年度学校総合体育大会朝霞地区予選決勝が6月26日に朝霞中央公園陸上競技場で行われ、西武台新座中が4-1で新座第二中を下した。
「ずっと座二の時代だった」と西武台新座中・山﨑健吾監督がいうように新座第二中はここ数年、市大会を制覇してきた絶対的なチャンピオン。西武台新座中も昨年は市大会、県大会とどちらも決勝であたり敗れてきた。それでも「1年目の子も、2年目の子も決勝でいつも座二に負けたりしていて、朝霞地区って言われたら新座第二中だよねっていうのは、誰が見ても、いつもそういうふうに言われているところがあったので、そろそろそれだけじゃないぞっていうのを見せつけようよっていう話はしていました」という西武台新座中が宿敵を倒し、市大会制覇を飾った。
宿命の対決で先にスコアを動かしたのは新座第二中。前半5分、FW武本祥太郎(3年)の左コーナーキックから10番の左SB、丸田大翔(3年)主将がヘディングで決めて先制点を奪った。
その後も「チームの中心になって走って、守備に、攻撃にやってくれる」と阿部悠希監督も話していた丸田大は攻守で存在感。また、CB八田啓(3年)がデュエルで強さを示し、CB岩切悠悟(3年)も集中した守備を見せる。そしてここ一番ではエースを務めるFW丸田陽斗(3年)が馬力を発揮。24分には中盤でボールを持つと鋭いドリブル突破から左足のシュートで迫った。
一方、西武台新座中は前半、疲れからボールタッチなどでミスも。動き出しも少なく、「ボールは持っていたんですけど、あまり周りも動けなくて、パスの出しどころがなかった」(林)。その中で山﨑健吾監督は「ハーフタイムにチームでサッカーしてみなって。個人じゃないよと。疲れているんだから、ちゃんと目と目を合わせてチームでやってみなと言ってからサポートも増えて、ほとんどボールを保持できるようになった」。守備では相手のキーマンである丸田陽にある程度人数をかけつつ、攻撃面ではボールを保持している人への関わりを増やすことを確認する。
すると後半14分だ。MF吉田琉星(3年)の敵陣右中間からのフリーキックからMF高田尚旺(3年)が首を振ってヘディングで沈めて同点に追いつくと、試合の潮目が変わった。22分には吉田の左コーナーキックから「ファーで待っていて、そのままボールに飛び込んでいった」と話す、右SBの水谷貴一(3年)が今大会初ゴールとなる勝ち越し点を奪って逆転に成功する。
中盤以降は狙いとしていた攻撃面での関わりも増加。26分にはクロスからFW野村知広(3年)のシュートのこぼれ球を10番のMF林良樹(3年)がきっちり詰めてゲット。さらに林は30分、「貴一がうまく落としてくれたので、引き込んでここは打てるなと思った」と左足で決めた。「縦に抜けて左で打つのが苦手で。練習はしていたんですけど、今回決められて良かったです」。県大会に向けてエースも弾みをつける2点を奪った西武台新座中が4-1で逆転勝利を飾った。
西武台新座中は強化3年目で嬉しい初タイトル。山崎監督は「やっぱり1年目、2年目の子たちが頑張ってくれて、ちょっとずつ知名度も上がって、チームとしても少しずつうまくいって、良い子たちが集まってくれた代。僕が見ていても、やっぱり1年目、2年目と比べるとサッカーのところっていうのはレベルも高いかなと思うし、何よりもサッカーに向けた意識、そういう部分は負けず嫌いでもあるし、練習もたくさんするし、僕の中でもいいなと思う反面、新人戦はまとまりきらなかったなっていうのがあったんですけど、逆にこの学総は今日ここでミーティングでも言ったんですけど、「本当に良いチームになってきたね」って僕が伝えたくらい、仲間同士もそうだし、チームとしてもそうだし、ここに来てまとまったなと。ここまでまとめられたら試合は大丈夫なんじゃないのかなって思えるくらいのチームだったので。個は明確にある子たちなので、それが個だけじゃなくて、チームでちゃんと働くようになった」と手応えを話していた。
昨年は歴史を塗り替え、県準優勝。今年はさらに先の景色を狙う。林は「ひとりひとりの能力は聖望とかにも負けないと思うし、そこは自信を持っている。あとはひとりひとりのサッカー認識っていうのもどのチームよりも高いと思うので、そこは自信を持ってやりたいと思います」と話し、「まずは一戦一戦ちゃんと戦って、ナック5でできたらなと思います」と意気込みを語った。
石黒登(取材・文)
試合結果
西武台新座中 4-1 新座第二中
0(前半)1
4(後半)0