成徳深谷、細田学園を下し3大会連続の4強入り!後半に武器のセットプレーで勝負決める

関東高校サッカー大会埼玉県予選の準々決勝が20日に行われ、成徳深谷と細田学園が激突。成徳深谷が後半に3得点を重ね、3-0で勝利を収めた。27日の準決勝では立教新座と対戦する。

試合は前半から成徳深谷が相手コートで進める時間帯が長かったものの、なかなかゴールに迫りきることができず。成徳深谷・為谷洋介監督は「(細田学園が)サイドの選手を内側に置いてきて、4-2-2-2みたいな形で、中でのセカンドボールの回収率を上げようとしてきたんだろうなっていうのがあって、そこでなかなかちょっとうちも拾いづらかったのはあった」と話す。

それでも成徳深谷は後半、「よりはっきりプレーすること」を意識。武器であるセットプレーを活かすべく、より高い位置でプレーするシーンを増やすとその狙いが嵌り、ゴールを積み重ねた。

5分、左WBの山谷康太朗(2年)のロングスローから生まれた混戦を10番MF福島雪翔(3年)が決めて先制。その2分後にはゴールエリア左手前でフリーキックを獲得すると、「直接フリーキックのところは練習していて、決めることができていた。今日も自分が狙ったコースにしっかりと決めることができた」というMF藤村岳渡(3年)が精度の高い右足で突き刺した。

13分には相手ディフェンスの連携ミスを見逃さず、FW関根大和(2年)がきっちりとゴールに蹴り込んでダメ押しの3点目をゲット。細田学園は29分、左SBの福島琉人(3年)が決定機を迎え、終盤にはセットプレーからの混戦でチャンスを迎えたが、成徳深谷のゴールを隠す守備に対し打ち切ることができず。3-0で勝利した成徳深谷が3大会連続の4強入りを決めた。

成徳深谷は今年、新人大会は1回戦敗退に終わったものの、県リーグ開幕戦で新人戦ベスト4の浦和南に2-0で勝利。迎えた今大会は1回戦で今冬敗れた市立浦和に4-2で勝ってリベンジすると、2回戦の本庄第一戦、そして細田学園戦とともに3得点無失点で勝利し、勢いに乗る。

昨年のチームからは福島やDF増田蹴人(3年)、また選手権は怪我で外れた藤村らが継続。中盤で舵を取る主将のMF稲積俊音(3年)がチームの要だ。「人間的に良い選手が多いから、頑張れるし、ハードワークするし、献身性もある。そういう意味ではチームのために自分が身を粉にしてできる選手が多い」(監督)。チームスタイルとしては良い守備からの良い攻撃を目指す。

関東大会は2冠を達成した2018年に県予選を制し、初出場。一昨年、昨年はともに関東懸けの準決勝で敗退しているだけに3度目の正直で2度目の関東本選出場を手繰り寄せたいところだ。

昨年に続き、10番を背負う福島は「新人戦に負けてからの60日間で、すごいチームとしてもまとまって、全体でひとつになって、目標に向かって戦っていけているので、このまま優勝したい。あと2戦、自分たちのスタイルを徹底して、うまくいかない時間帯でも集中を切らさずに声をかけて盛り上げながら勝ちたい」と意気込み。チーム一丸となって2度目の関東切符を掴み取る。

石黒登(取材・文)

試合結果

成徳深谷 3-0 細田学園
0(前半)0
3(後半)0