平成29年度埼玉県高校サッカー新人大会南部支部予選2回戦 県立川口 vs 栄東
平成29年度埼玉県高校サッカー新人大会南部支部予選2回戦。川口東高校グラウンド第2試合は県立川口高校と栄東高校が対戦した。試合は前半18分に先制した県立川口が栄東の猛攻に遭いながらも終盤に2点を加えて3ー0で勝利。県立川口は3回戦で川口北高校と激突する。
最終的な点差こそついたが、第1試合同様、この一戦も決して簡単な展開にはならなかった。
スコアが動いたのは前半18分。MF山本健太のフリーキックがディフェンスに当たってこぼれたハイボールを「もともとはキーパーがこぼすんじゃないかと思って詰めた。ヘディングには自分では自信がある」というMF江崎真之介がしっかりと頭で流し込んで県立川口が先制した。
しかしその後は栄東が攻め込む時間を増やしていく。後半はさらに同点ゴールを狙う水色のユニフォームが前に出る展開に。波状攻撃を仕掛けていく中で5分、28分にはFW岡崎雄大がスルーパスに抜け出したが、いずれも県立川口GK深見陽台に阻まれてゴールとはならない。
逆に県立川口はこの苦しい時間帯を深見やセンターバックの野村太一、この日ゲームキャプテンを務めた鈴木智也などを中心に耐えると、相手の運動量が落ちた終盤に追加点を奪った。
後半36分、右からのセンタリングが流れたところをフリーで受けた山本がゴール右上に思い切り突き刺して2ー0とすると、アディショナルタイムには後半途中出場の2人が結果を残す。MF岩井元希の縦への一本に飛び出したMF川俣遼人が「良いボールが来たのであとは触るだけでした」とダメ押しの3点目。守備もしっかり0封した県立川口が3回戦進出を決めた。
「難しい展開になるのはわかっていた。フィジカル的な部分は優っているだろうということで、後半相手の運動量が落ちてきた中で2点を取れた。そういったところでしっかりと仕留めることができたのが大きかった」と県立川口・野口達生監督。主将でこの日は外から見守ったGK広瀬空も「1年みんなで真面目に走りに向き合ってきた」と運動量には自信を見せる。
チームはいまスタメン争いの真っ最中だ。この日はインフルエンザで3人を欠く中で、代わって出場した江崎が1得点。「自分も2年間ずっと走ってきた。ここで結果を残したいと思って強気でいきました」と江崎。また途中出場の岩井、川俣も得点という形でしっかりと応えた。
キーパーも3人が同じスタートラインから定位置を争う。この日スタメン出場した深見はもちろん、広瀬も「しっかりとアピールしたい」といい意味でチーム内には競争意識がある。
3回戦の相手は川口北となった。「川北さんはカテゴリも力も上。このチームがこれから選手権に向けて結果を残していく上で、どれくらいやれるかどうか」と野口監督。目標としている関東大会予選出場権獲得に加え、次戦は今後のチームを占うひとつの指標となりそうだ。
石黒登(取材・文)
試合結果
県立川口 3-0 栄東
1(前半)0
2(後半)0