[SAITAMA YOUTH CUP]強豪に揉まれ、成長を期す夏 聖望学園は「勝ち切れる」チームになって後期リーグでの巻き返し狙う

大会ホストの聖望学園は初日、水戸ユースに白星発進。2日目は日本文理と対戦した中で先に失点したものの後半、ペイトン有玖主(2年)が個人で打開してゲットし、勝ち点1をものにした。

前半はパワーのある相手に対し押し込まれる中で、ビルドアップのミスを突かれて失点したが、「後半は粘り強く守備した中からボールを握って攻撃という形もいくつか作れたかなと思う」(山本昌輝監督)。水戸戦2得点のMF市原憐(3年)が中央で展開しながらリズムを作った。

すると後半19分に同点ゴールが生まれる。HT明けから右WB(前半はFW)にポジションを移したペイトン有玖主が、得意のスピードに乗ったドリブルから相手DFを交わしてサイドを駆け上がる。「ドリブルで思い通りに相手を抜けて。シュートはキーパーが結構大きかったので端っこを狙った」。そのままエリア深くまで抉ると右足でファーを打ち抜き、ネットを揺らした。

今大会はJ下部や他県の全国出場経験校も含む県内外の強豪16チームが参加。指揮官は「地元で強豪校さんを呼んで、埼玉の中で、この暑さの中で鍛えるチャンスがほしいなというのが始めたきっかけでもある。(こういった環境で磨かれることは)全然違うと思います。やっぱり質の強度も高いので、県内では経験できないことがたくさん学べる」と選手たちの成長を期待する。

今季初参戦の県S1リーグでは前期を終えて2勝2分5敗の8位と残留に向けても後期は巻き返したいところ。主将の市原は「まだまだ勝ち切れない試合が多い。そこをこの夏で勝ち切れるように成長して後期に臨みたい」と話す。県内外の強豪に揉まれながら後期を戦い抜く力をつける。

石黒登(取材・文)

試合結果

聖望学園 1-1 日本文理
0(前半)1
1(後半)0