昨年は7大会ぶりV→関東突破→全国出場 東浦和中は先輩たちが見せてくれた「全国のレベル」を目標に再び頂点を目指す
15日、令和5年度学校総合体育大会県大会1回戦がBUNANフットボールフィールドほかで行われ、前年覇者で連覇を狙うさいたま東浦和中は2-0で本庄南中を下し、2回戦に進出した。
東浦和は前半2分、MF伊地知隼成(3年)のクロスに「良いボールが来たので、もうあとは頭で流すだけだった」とFW安藤優翔(3年)がヘディングシュートで決めて幸先良く先制した。
その後も中盤から良い上がりを見せていた伊地知や10番のMF江幡心穏(3年)が前に次々と絡んでチャンスメイク。トップでは兄・大翔(現・武南高1年)とともに昨年全国を踏んだ安藤優翔、武南ジュニアから転籍したFW小泉璃空(3年)の力のある2枚がゴールに迫る。20分には「インパクト勝負」と語る小泉のパワーシュートが相手GKの手を弾き、ゴールインした。
後半はポジションを入れ替えつつ、多くの選手を起用。一方でチャンスは作りながらも追加点が奪えなかったこともあり、広川和樹監督は「得点シーンはしっかりと良い位置でリンクできたし、良いクロスも上がったと思うんですけど、それ以外のところで2トップや2列目の選手が追い越して、もうあとは決めるだけというところで、最後のフィニッシュのところがうちの課題でもあるので、そこはまた残り1週間でしっかりと修正して来週の試合に向けて調整したい」とした。
昨年は決勝でさいたま南浦和中を6-0で下し7大会ぶりの県制覇を果たすと、関東大会も勝ち抜き、全国出場。現メンバーでも江幡や安藤、CB山口智弘(3年)が高いレベルを経験した。
10番兼主将を務める江幡は「去年先輩たち全国のレベルを見せてくれて、それを(実際に目で見て、体験して)目標にできるのは埼玉でも2チームだけ。県では通用しても、関東、全国では個の能力でまされないこともある。そのレベルで勝てるような」チーム作りを目指してきたと話す。
今年は前年覇者としてマークを受ける立場だ。「どのチームからも全国大会出場チームという目で見られると思う。だからこそ、そこをしっかりと勝って、関東、全国に繋げなきゃいけないと思います」(江幡)。先輩たちが見せてくれた「全国のレベル」にはまだ遠い。それでもひとつずつ階段を上がりながら、上の舞台で勝ち上がるための力をつけて、その先に大会連覇を目指す。
石黒登(取材・文)
試合結果
本庄南 0-2 さいたま東浦和
0(前半)2
0(後半)0