[川口カップ]川口市立は準優勝 ゴール前での「1本」にこだわりIH予選で躍進を目指す

川口市立は勝敗を分けたゴール前での「1本」にこだわり、インターハイ予選で躍進を目指す。

決勝を戦った慶應義塾は2016年に全国高校総体に出場。強豪揃いの神奈川県でも常に上位に進出している高校だ。そのチームに対し、川口市立は立ち上がり、1対1の部分で強さを見せる。

長身に剛柔併せ持つFW長谷川達哉(新3年)のポストプレーから武器とするサイドアタックを見せ、守備では前線からハイプレスをかけて相手に自由な状態での組み立てを許さなかった。

前半17分には連動したアタックから左CKを獲得すると、MF中嶋絆(新3年)のキックをCB麻生佳佑(新2年)が折り返し。これに反応した長谷川が混戦で右足を振り抜いて先制した。

幸先の良いスタートを切ったが、28分にFKから同点弾を喫すと、HT前にも決められて逆転を許す。後半も20分にサイドから崩され失点。終盤には間接FKを沈められ、1-4で破れた。

最終スコアは離されたが、チャンスを作れなかったわけではない。勝敗を分けたのはゴール前でのクオリティー。ゲーム主将の中嶋は「フリーキックやセットプレーを含めて、しっかり相手は1本のチャンスで1点を取ってきた。でも僕たちはしっかり決めきれなくて、簡単なミスで失って、カウンターから失点してしまったり、そういう細かいところの差が出たのかなと思います」と反省。山田純輝コーチも「チャンスを作り出すというところに関しては自信を持って選手にもこれを継続していこうと言える」としつつ、「ゴール前の質のところは攻撃も守備も課題」と話した。

新人戦は早期敗退を喫したが、前線の長谷川、中嶋を軸に、脇を固める新2年生も昨年からの主力が多く、県での躍進も期待したいチームだ。中嶋は「県の強豪校と当たっても勝ち切る力が求められていると思う。1本のシュートを決め切るであったり、局面で負けないとか、そういうことを意識して絶対に上に行きたい。インターハイは結果にこだわってやりたい」と力強く語った。

石黒登(取材・文)

試合結果

川口市立 1-4 慶應義塾
1(前半)2
0(後半)2