選手権組不出場も、昌平が正智深谷を下し準決勝へ! FW鄭志錫が1G1A

「令和4年度高校サッカー新人大会・県大会」のラウンド8が12日に県内の2会場で行われ、今季県勢初のプレミアリーグに臨む昌平は2-0で正智深谷を下し、準決勝進出を決めた。

昌平は「丸々1チーム分は抜けている」(藤島崇之監督)というようにU-17日本高校選抜候補のDF石川穂高、MF長準喜、土谷飛雅、FW小田晄平(2年)、DF上原悠都(1年)といった選手権組が不出場。その中でも昨年S1リーグを制した選手が中心となり、抜群の強さを見せた。

先制点は電光石火の一撃。右SBの久野大翔(2年)のクロスをFW鄭志錫(1年)がきっちりと落とし、MF三浦悠代(1年)が右足で蹴り込んで、開始1分も経たずにスコアを動かした。

その後も後ろから丁寧にビルドアップしながら正智深谷ゴールに迫る。中央では今大会から1列下のボランチでプレーする10番の前田大樹(2年)が豊富な運動量を生かした回収や運び出で存在感。相棒のMF甲斐田裕大(1年)とともに中盤をリードした。22分にはMF西嶋大翔(2年)のFKから抜け出た鄭がしっかりと首を振りながらヘディングで沈め、2点目を奪った。

一方、前半はなかなか出られなかった正智深谷も、しっかりと守りつつ後半は勢いを持って前に出る場面もあった。5分にはGK望月奎杜(2年)のキックからMF伊藤力仁(2年)がゴールに迫る。その3分後には1回戦の細田学園戦で2ゴールを決めたFW栗原健人(2年)が抜け出したが、ここは昌平の188cmGK佐々木智太郎(1年)が果敢に前に出てピンチの芽を摘んだ。

後半はスコアは動かず、そのまま昌平が2-0で勝利。鈴木琢朗コーチは「前半2点取れたのがやっぱり大きかった。追加点を狙いに行って、もうちょっと優位に運びたかったですけど、正智さんの粘り強いディフェンスであったり、攻撃も怖かったので、なかなかリスクを冒して前に出ることができなかったのかなというところで。ハーフタイムでも1点、2点取りに行くぞというところで、守勢に回らず攻撃に転じていこうという話はしたんですけど、なかなか点を奪えなかったのが現状で、そこの力をつけていく必要があるのかなというのは感じています」と話した。

石黒登(取材・文)

試合結果

昌平 2-0 正智深谷
2(前半)0
0(後半)0