攻守で「連動」見せた与野が初戦を突破! 2回戦は浦和西を相手に金星を狙う

令和4年度高校サッカー新人大会が14日に開幕。南部支部でも1回戦の9試合が行われ、与野と大宮開成の試合は、与野が4-0で勝利を収めた。与野は15日の2回戦で浦和西と激突する。

チームとしてやってきたことが出た、という2点目が勝負の別れどころとなった。与野は前半9分、GK上原湊人(2年)主将のキックを起点に、FW高橋樹(2年)が抜け出しクロスにFW今井大雅(2年)が合わせて先制したが、「前半は固さもあって、プラン通りにできなかった。守備のファーストラインが決められないで、そのままズルズル行ってしまって、ちょっと個でサッカーをしているシーンがすごく多かった」と梶原雄太監督が話したように、初戦特有の固さやスリッピーなピッチに手を焼き、チームとして練習を重ねてきた連動した動きが出せずにいた。

それでも徐々に中で改善すると、31分の追加点はまさにチームとしてやってきたことが出た。カウンターからMF吉羽赳琉(2年)がFW大塚晴希(2年)を追い越す形で左サイドを突破。クロスを髙橋が収め、ポストプレーから最後はDF登録の早川瑛士(2年)が流し込んで決めた。

「2点目は本当にプラン通りの形。うちは個の力っていうと厳しいので、やっぱり連動すること。それは共通言語を使って、共有してきた」と梶原監督は話す。上原主将も「やっぱり前半で2点取れたところが勝利に大きかった。ダイレクトで繋ぐっていうので、サイドを崩して、フィニッシュという形の練習を結構多くやっていたので、それが生きたかなと思います」と胸を張った。

これで勢いに乗ると、後半も5分に吉羽の左CKからCBの佐久間優太(2年)がヘディングでゲット。さらに18分には大塚の右CKから佐久間が競り勝ち、CB小此木健(2年)がワンタッチで折り返したボールを、最後は途中出場のMF清水煌希(2年)がきっちりと流し込んだ。

また、連動は守備の局面でも見られた。31分、大宮開成はCB近藤柊真(2年)主将のフィードから途中出場のMF松村遥大(2年)が抜け出したが、与野ディフェンス陣はひとりひとりが声を掛け合いながら連動してこの場面もケア。後ろは0で凌ぎ切り、まず初戦を4-0で飾った。

2回戦は強豪・浦和西が相手だが、臆することなく果敢なプレスから勝利を狙う。梶原監督は「外部コーチの塚本(卓司)先生の母校でもあるし、いつもお世話になっている学校でもある。うちは格下なので、ジャイアントキリングを起こせたらいいですね」と大物食いに含みを見せた。チームの要である上原は「最後まで諦めずに戦いたい。自分が点を入れさせず勝ちたい」と話した。

石黒登(取材・文)

試合結果

与野 4-0 大宮開成
2(前半)0
2(後半)0