新座第二中がV候補・南浦和中を下す! 中盤圧縮で相手の強みを消し、みんなで取ったCKで決勝弾「チーム全員で勝ち取った勝利」/新人戦準決勝

優勝候補を逆転で撃破。新座第二・阿部悠希監督は「本当に子供たちが頑張った結果なので、素直に褒めたい。前半取られた時はちょっと気持ちが折れそうだったんですけど、それでもやっぱりそこを立て直す力強さなんかは県大会を通してつけてきたかなと思います」と選手を称えた。

今大会3試合32得点と屈指の攻撃力を見せていた南浦和は前半14分、MF松崎琉煌(2年)のスルーパスにエースFW今平啓太(2年)が抜け出し、最後は冷静にループで沈め、先制した。

新座第二は先行を許す形となったが、すぐさま守備を立て直す。特に意識したのが中盤の圧縮だ。

「守備の部分に関しては中盤がどれだけ戦えるか、9番(今平)が落ちてきた時にそこをうまく対応できるか。中盤を圧縮させることで、相手を自由にさせないようにして、特に後半なんかはそこの修正がうまくいったから、相手の強みを消してやれていたのかなとは思います」(監督)

ハードワークしながら、中盤をコンパクトに保ち、相手の強みを消しにかかる。後半はさらに「圧縮」の強度を高めた。また、福谷泰正(2年)、赤坂大和(2年)のCBコンビも警戒していた相手FWの裏抜けにしっかりと対応。後半開始直後にはGK中島光輝(2年)の好守もあった。

すると8分に同点ゴール。前半もクロスバー直撃のシュートを放っていたFW大久保航大(2年)がFW丸田陽斗(1年)の縦パスに抜け出し。「空いていたらゴールは狙うっていう意識はいつもある」という左WGが左足を振り抜くと、シュートは逆サイドネットに吸い込まれた。

さらに延長戦に突入か、と思われた28分だ。DF若林琉剛(2年)の右CKを丸田が折り返すと、MF小川孝太朗(2年)が頭で押し込み、ついに勝ち越し。そしてこれが決勝弾となった。

阿部監督は「23番(小野寺)がキーマンではあるんですけど、それでも他の選手なんかもどんどんどんどん湧いて、ディフェンスラインも攻撃参加する、中盤のインサイドハーフも攻撃に参加するっていうことで、全員で攻撃してゴールに迫って、その上でコーナーを勝ち取っての2点目の逆転弾があったかなと思う。そこはまさに全員で勝ち取った勝利かなと思います」と話した。

石黒登(取材・文)

試合結果

さいたま南浦和 1-2 新座第二
1(前半)0
0(後半)2