高校女子サッカー埼玉県選手権大会 花咲徳栄 vs 本庄第一

女子選手権予選は22日、十文字大学グラウンドにて決勝リーグ第3戦となる2試合を行った。第1試合はともに関東選手権出場を決めた花咲徳栄高校と本庄第一高校が対戦。試合は花咲徳栄が3ー0で勝利し、大会初優勝、そして県内タイトル3冠を達成した。

ディフェンディング・チャンピオンの本庄第一vs.昨年準優勝の雪辱に燃える花咲徳栄の一戦。今年度は新人大会、学校総体のファイナルで激突し、いずれも花咲徳栄が2ー1で勝利していた。そしてそんなライバル同士の対決は開始早々にいきなりスコアが動いた。

前半4分、「後半のことは考えずに、とにかく走って前からいくことを意識した」というFW加瀬田彩華が前線でボールを持つと、前がかりになっていたキーパーの位置を冷静に見極めてループシュート。ボールはキーパーの頭上を越えてゴールに吸い込まれた。

その後も加瀬田、FW佐々木葵、MF大沼歩加の3枚を起点に前線からプレッシャーをかけながら、「相手の心を小さくするようなディフェンス、アプローチ」(佐々木)を展開。本庄第一の起点を潰しながら攻撃を展開していく。中盤以降は完全に試合のペースを握った。

それでも「しっかり繋げてはいるが、チャンスが作れていないなと思った」と大沼。ゴール前の崩しの部分にドリブルというアクセントを加えると前半28分に追加点が決まる。

エリア右外でボールを受けた背番号8は「最初はパスも考えた」というものの、マークが外れていることに気づくやターンから前線に空いたスペースに向けてドリブルを開始。そのままのスピードで中に切れ込むと、左のサイドネットに直接突き刺して2ー0とした。

終盤にはMF渡邉莉沙子のクロスに佐々木のヘディングがゴールラインを割るもこれはオフサイドの判定に。試合はこのまま花咲徳栄の2点リードでハーフタイムを迎えた。

後半も2冠覇者は15分にはMF川口亜海の強烈なシュートがクロスバーを直撃するなどサイド、中央と多彩な攻撃パターンで相手を圧倒。27分には左サイドの渡邉のクロスに加瀬田がヘディングシュート。混戦から最後は大沼が頭で押し込んで3点差とした。その後も最後まで集中力を切らさずにハードワークを続けた花咲徳栄が県内3冠を飾って幕を閉じた。

この日2ゴールの大沼は昨年までボランチとしてプレー。3年生の引退を経て、今大会では1年生のMF吉川侑希と縦の関係を形成しながらトップ下として躍動した。「自分の持ち味はこの身長を生かしての競り負けないところとセカンドボールの予測」。決勝戦でもほとんどのセカンドボール争いで競り勝った攻撃型ボランチの存在は関東大会でも鍵になってきそうだ。

「今年の上級生は優しいんですけど…」。花咲徳栄・末貴光監督は8月に一度、3年生をキャプテンなどから外し2年生への代替わりを告げた。「自分を表に出さないし、伝える力もない。それじゃあなるようにしかならないよ」と。3年生の奮起を期待しての大鉈だった。

「情けない……」という想いと同時に最上級生たちの心に生まれたのは責任感。

「やっぱり自分たちがやっていかないと1、2年生も自信を持ってプレーできない」と主将のDF根岸里歩。ゲームキャプテンを務める佐々木は「練習から声を出して、もっとチームにとって3年生の存在が大きくなるようにやっていきたい」と、この一件で強い気持ちを抱いたという。

もちろん指揮官もこれから関東、全国大会で戦っていく上で彼女らの力が必要だと考えている。決勝戦の前日に話し合いを持ち、再び3年生たちとともに「新たなスタート」を切った。そして迎えたこの日のファイナル。1年生のメンバーも多く、緊張していた選手もいたというが、それに対し3年生たちが声で鼓舞し、下級生たちの力を引き出して勝利に繋げてみせた。

一昨年のインターハイで初めて全国に出場、昨年は第7代表として選手権に出場し「全国1勝」をつかんだ。今年の目標は昨年を越える全国ベスト4。そのためにも11月に開幕する関東大会では上位フィニッシュに期待がかかる。県大会最終戦でノーゴールに終わった佐々木は「関東では1試合1点以上を取って、まずは3年連続の全国出場を決めたい」と意気込んだ。

試合結果

花咲徳栄 3-0 本庄第一

2(前半)0
1(後半)0

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