“FW”起用に応え2試合連続のドッピエッタ! 上尾朝日・石川匠はJY年代でも「自分の武器を出していく」

ゴールに一番近い位置で良さを存分に発揮した。上尾朝日FW石川匠(6年)は少年団中央大会・最終日に行われた準決勝、決勝で連続ドッピエッタ(1試合2得点)を達成してチームの優勝に貢献した。

江南南(A)との決勝は前半8分にクロスから西川雄大(6年)の先制ゴールをアシストした石川だったが、「前半は決定機を2本外していたので、(後半は)それを取り返したかった」という。

すると後半5分にその機会が訪れる。後方からのボールをうまくトラップすると、「切り返して左足で打とうとしたんですけど、敵が詰めてきたので右足に持ち替えた」と冷静な状況判断から2つ切り返して右足で低く突き刺しゲット。さらに1分後には「(小川)航輝が欲しいところに落としてくれた」パスに抜け出し、最後はキーパーも外してダメ押しとなる4点目を奪った。

「やっぱりゴールに向かっていく姿勢と、チームを鼓舞して、背中で引っ張っていける、そういう選手」と佐藤孝浩監督は石川について説明する。8人制ではチーム事情もあって中盤を務めていたが、11人制の今大会は適正ポジションであるFWで出場。その中で2試合連続のドッピエッタと結果を残し、「1試合1点を目標にしていたのでそれが出来て良かったです」と喜んだ。

前線でボールの収まりどころになれることに加え、ドリブルや個人技、そしてゴール前の部分など「いざとなった時の冷静さ」は石川のストロングポイント。それは上尾朝日で鍛え上げられた「どんな時でも顔を上げて敵の動きを見る」ことが余裕を持ったプレーに繋がっているという。

卒団後は大宮アルディージャU15に進むが、「どんな相手でも自分の武器を出していきたい」。原石たちの中でも上尾朝日で培った自分の「個」を発揮してレギュラーポジションを掴み取る。

石黒登(取材・文)