GK淺沼、DF武笠、河合が身体を投げ出して防ぐ。指揮官は後半開始5分の守備陣を高く評価

西武台は準決勝で武南に4-0快勝。その中でも守屋保監督は「自分の印象としてあるのは、後半開始5分の守備陣。入れられてもおかしくないような勢いで入ってこられた中で、弾き返したところが点取ったことより印象に残っている」と後半立ち上がりの守備陣を高く評価していた。

4点差を追う武南は後半DF中村優斗(3年)を中盤に上げて、序盤から攻勢を仕掛けていく。2分にはMF松原史季(1年)の弾丸FKが枠を捉えたが、西武台GK淺沼李空(3年)は「キッカーの松原くんが縦から入って、助走も速くなったので、速いシュートが来るだろうなという予測がある中、しっかりボールを見て対応出来た」ときっちり外に弾き出してゴールは許さない。

さらにこのCKからDF重信有佑(2年)が狙ったミドルシュートがDFに当たってコースを変え枠に向かったが、ここは西武台DFの柱、武笠隼季(3年)がゴールライン上でヘディングで弾き出し決死のクリア。5分にも武南はクロスから怒涛の攻撃を仕掛け、最後はFW櫻井敬太(2年)が狙ったが、DF河合陸玖(2年)が身体を投げ出してシュートをブロックしてみせた。

対人や球際でも強さを見せる武笠は「練習から常にゴールを守るという意識が全員高い。そこは自信を持ってやっています」と守備に自信。守護神・淺沼は「攻撃は絶対に取ってくれると信じている。自分が0で抑えれば絶対に勝てるので、気を切らさずに0にこだわってやることを意識している」と力を込める。また、今大会スタメンを務める河合も指揮官も驚く成長を見せている。

主将のDF原田蓮斗(3年)は決勝に向け、「身体ごと投げ出してでも、どんな形でもいいかから点を取る。別に恰好とかは気にせず、どんな形でも得点が入ればいい」と話していたが、それは守備でも言えること。浦和南の力強い攻撃に身体を投げ出して守り、そして前線の1点を待つ。

石黒登(取材・文)