本日2次予選抽選会 昌平MF大和海里「1年の時は一番高い景色、2年の時は一番悔しいところを経験」したエースが再び頂を目指す。

いよいよ13日に今年の選手権2次トーナメントの組み合わせ抽選が行われる。昨年は「赤き血のイレブン」浦和南が17年ぶりに優勝した。今年はどんなドラマが待っているのか。

トップ下の位置から果敢にドリブルで仕掛けていくスタイルはこれまでのチームにはなかったものだ。MF大和海里は2年ぶりの王座を狙う昌平のキーマンだ。1年時からトップチームで腕を磨き、今季はゲームキャプテンも務めるドリブラーは新人戦で25得点と爆発したアタックを牽引、リーグ戦では4節を残し無敗のチームを引っ張る。「1年生の時は一番高い景色、2年生の時は一番悔しいところを経験した」エースが最後の選手権に向けて意気込みを語った。(取材はリーグ戦第11節終了時)。

―今季リーグ戦はまだ無敗です。
自分も1年生の頃からトップチームに帯同させてもらっているんですけど、あまり2位と勝ち点が9(※現在は7ポイント差)も開くっていうことはなかったと思うので、チームの状態が年間を通して常に良い試合ができているっていう結果だと思います。でもまだまだここからリーグ戦も残り何試合かあるのでその試合をしっかり全部勝って、プリンス参入戦、選手権と繋げられるように頑張っていきたいです。

―今年こそはプリンスリーグに昇格させるという想いも強い?
そうですね。自分たちが入学する前に最初の参入戦があってそこから3年連続で昇格を果たせていないので、最後自分たちがプリンスに上げられたらという想いはあります。やっぱり後輩たちの分もまずはリーグ戦をしっかりと勝って1位で参入戦に繋げられるようにしたいです。

―今年は新人戦では良いスタートを切った中で関東、インハイでは悔しい結果に終わりました。
リーグ戦だと時間が長い分、うまくいかない時間帯があっても焦らずじっくりできるんですけど、トーナメント大会になると失点した時に焦りとかもあるし、やっぱり関東予選もインターハイも最後に自分たちが焦ってリズムができなかったりしたのでそういうところは改善しなければいけないということで、チームとしても0ー1になったことを想定してそこで焦らずにしっかりもう1回、点を取り切るっていう練習も最近はやっていて、その成果が出てきてチームとしては良くなってきているかなと思います。

―特にインハイには強い想いを持っていたと思うが
自分は1年生の時からメンバーとかチームに帯同させてもらって、最後の3年生の代ではインターハイで活躍したいという想いはやっぱり誰よりも強かったと思いますし、そんな中で正智戦では失点して自分たちのサッカーがよくできないままゲームが終わってしまった。今年は3回正智とやって2回は勝っているんですけど、一番大事なインターハイで勝てなかったのでやっぱり選手権に向けてこのチームで全国大会に行きたいという想いは誰よりも強いです。

―インハイからはどういう課題を持ち帰ってこの夏に取り組んできたか
やっぱり正智戦は失点した後に焦ってロングボールが多くなったりして、自分たちの良さを自分たちで消してしまうところがあったので、焦らずにじっくり自分たちの技術を最後まで出して、しっかり決めきるところを決めきるというのを意識してやってきました。今年はインターハイがなかった分、いままでそんなにやり込めなかったシュートだったり、崩しの練習をやり込んできたのでそういうのが結果に出て、たくさん点が取れているのかなと思います。

―個人としては?
個人としてはいつもラストパスの1個前の起点のパスとかが多くて、自分自身であまりたくさん結果を残しているタイプではないんですけど、でもやっぱり前目のポジションなので個人としても、一番は目立つ結果、点とかアシストとか、数字で出せるところは自分としても意識してやっています。そのあたりは夏で意識が変わったかなと思います。

―最後の選手権にかけるところは相当なものがあると思うが
自分は1年生の時に選手権のメンバーに入れてもらって全国大会にメンバーとして帯同して、去年は決勝戦で負けて、1年生の時は一番高いところで、2年生の時は一番悔しいところを経験した。その両方を知っているのは自分しかいないですし、いま選手権を知っているのは自分だけ。それをチームに良い形で還元して、良い形で選手権に出られたらいいと思います。

―個人としてこだわっていきたいのはやはりゴールに直結するプレー?
結果を出せばいろいろな方から注目してもらえると思いますし、昌平高校も知ってもらえる。個人としてもアピールになりますし、点が取れたら自分の良いプレーももっと自然に引き出せると思うので、自分としてはやっぱり一番の結果は点かなというふうに思うので、点の取れる選手になれるように頑張りたいです。

(取材・文)石黒登