[選手権]昌平MF山口豪太、湘南内定10番が衝撃の先制弾含む1G2A!「この大会は自分のゴールで勝たせたい」

自分がチームを勝たせる――その覚悟を10番がプレーで示した。昌平の湘南内定MF山口豪太(3年)は初戦となった2回戦の高知戦で1ゴール2アシストの活躍でチームの勝利に導いた。

オープニングにふさわしい一発だった。7分、MF飯島碧大(2年)のパスに抜け出すと「最近シュートが当たっていた。入りだったので、一発流れを掴むために思い切って振った」と左足を一閃。キーパーを見ず「感覚で」打ったというシュートは綺麗な弧を描きゴールに吸い込まれた。

キーパーの反応も許さない完璧なシュートに、芦田徹監督も「1点目は本当に山口豪太でした」と唸った。「自分のゴールでこの大会はできるだけ勝たせたいので」という言葉には覚悟が滲む。もちろんただエゴイスティックなわけではなく、「チームのために」自分のゴールで導く構えだ。

また、この日は川崎内定MF長璃喜(3年)との連携で互いに裏を狙いながらの攻撃がハマった。「璃喜を生かすっていうのは少し意識していているところ。試合の入りはワンタッチとかで、璃喜も基本的に1対1だったので、良い状態で出してあげるっていうのを考えていました」。

追加点はこの形からだった。「後ろにディフェンスがいて、弱くなったらカットされるかと思ったので、璃喜の速さを信じて、自分の思った通りのパスだったと思います」。長の抜け出しに対し、タイミング良く前線へパス。これを長がキーパーを交わし、切り返しから右足で流し込んだ。

さらにチームの3点目もアシスト。MF工藤敦士(2年)からのパスを前線で収めると、「最初は自分で右足で打とうと思っていた」と明かすが、「顔を上げたら(飯島)碧大がフリーで欲しそうな顔をしていたので。あげました(笑)」。落としから後輩MFの全国初ゴールを演出した。

大会初戦から1ゴール2アシストの活躍。「毎試合1ゴール1アシストを目標にしていて、まずは1試合目は達成できた。また次の試合が山になってくると思う。この試合もなんですけど、どの試合も難しい試合が続くと思うので、自分がチームに貢献できるようにしていきたいです」。

2年ぶりに帰ってきた選手権のピッチは、やはり「楽しい」場所だった。「やっぱり県予選よりもすごい人が多くて。緊張というよりはすごい楽しかった」とした山口は「こんなにサッカーを楽しみに来てくれる人がいるっていうのを思うと嬉しくなります」。その中で「見に来てくれる人を楽しませるプレーをしたいですし、観客を沸かせるようなプレーをしていきたい」と話す。

「自分はお兄ちゃんの選手権を見て、この舞台に立ちたいと思ってきたので。次は自分の番なので、ちっちゃい子に夢や希望を与えられるようにしていきたい」と山口。FC LAVIDA時代から6年間一緒に戦ってきた仲間たちとのプレーも今大会が最後となる。「本当にみんなと最後の大会なので、ここですぐ終わるわけにはいかない。6年間の意地を見せて、日本一を取れるようにしていきたいです」。精神的にも大きく成長した昌平の至宝がチームを初の選手権日本一に導く。

石黒登(取材・文)