[総体]昌平MF山口豪太、10番が今季初ゴール!「ノートに書いた“絶対決める”」強い意志で1G1Aの活躍

ついに決めた。昌平の10番、MF山口豪太(3年)が準決勝の浦和南戦で今季公式戦初ゴールをマーク。コーナーキックからのアシストも含む1G1Aの活躍でチームを決勝進出へと導いた。

「昨日の夜、サッカーノートに“明日は絶対自分が点を取ってやる”って書いていて、ずっと強い意志を持っていた」。今大会初戦となった準々決勝は体調不良により、後半からの出場となった中でこの日はスタメンに戻ってくると、1-0で迎えた33分に訪れた決定機を逃さなかった。

「ちょっと前から心晴に“このスペース見ておいて”と言っていて。それでうまく抜け出して触れた」。

CB高橋心晴(3年)の縦パスにタイミング良く抜け出し、キーパーとの1対1をワンタッチで流し込んで沈めた。今季はプレミアEASTで4アシストを記録していたが、ここまで得点はなし。本人にとっては“決めきれない”ことが課題だっただけに、価値のあるゴールとなった。

さらに38分には右CKから、完璧なボールでDF伊藤隆寛(3年)主将のヘディング弾もアシスト。また、今年は意識的に裏抜けの回数も増やしており、「自分が裏で引っ張れば碧大とかもスペースがあってプレーできるので。それで自分の裏で受ければ1対1になってチャンスになるので、その動き出しの回数っていうのはこだわっています」。チーム4点目は山口がDFを引っ張って空けたスペースでボールを受けたMF飯島碧大(2年)がカットインから決めた形だ。

現時点で進路は「プロ1本で考えています」。「このまま続けていけば、自分的にも去年よりプレーの質だったりは上がっている。でも、もっとシュートの精度は自分の課題だと思っているので、そこは上げていきたいです」。中3の頃から続くグロインペインでここ数年はシュートを打ち過ぎると痛みが出ることも。それでも「いまはだいぶ良くなりました」というように現在はだいぶ回復してきており、このゴールをきっかけにしてゴール量産に繋げる。

「決勝もしっかり圧倒して、全国に繋げられるようにしたい」と山口。中2で高円宮杯U-15準優勝に輝いているが、「自分たちの代はLAVIDAから全国に出られなかった。(高円宮杯では)代表決定戦で自分がPKを外したせいで行けなかったので、絶対に決勝は自分が点を取って勝たせます」。最高学年を迎えた昌平の10番が、今度は自らのゴールでチームを全国に連れて行く。

石黒登(取材・文)